・ ページ47
tk視点
あーマジでこの状況はまずい。
圭人と一緒に二人で風呂に入るなんて小学生ぶりで、月明かりに照らされた体は男らしく細く引き締まってて美しかった。
正直興奮冷めやらないのに、隣でごろごろする圭人といえば
引かない汗に少し濡れたもみあげ、着慣れないせいですこしはだけてる浴衣。
美しいなんて通り越して、なんというかもうやばい。
圭人は俺の知る限り恋人が出来たことはないし、俺と違って恋人でもないのに寝るようなやつでもない。
つまり、ハジメテだと思う。
だから大切にしたいってのとがっついてるとか思われたくない、ってので気がつけば10ヶ月経とうとしている。
やる気満々かよって思われるのが嫌で、ゴムなんてものもあえて持ってこないことで自分を保とうと思っていたのに。
夕食後、パパにそっと渡されたポチ袋の中身が大問題。
"幸運を祈る"みたいに親指をグッてされても息子はどうすればいいんですか？
もう、ほんとバカ親父…
俺は性格はパパに似てしまっているのかな。
｢雄也｣
｢えっ、へっ何！｣
｢どしたの変な声出して？
あのね、これ…｣
ふんわり笑う圭人から手渡された包み。
｢10ヶ月記念にね、なにかあげたくて。
その、気に入ってくれるかはわかんないんだけど｣
｢うそ、ごめ…俺なんも用意してない｣
｢いいの！圭人があげたかっただけだから｣
｢開けていい？｣
俺が包みをあける間、
紙袋にしたらかさばるかなと思ってその包装にしたんだけどね、俺包むの下手で…
とか一生懸命言い訳みたいなものを言う圭人。
｢フォトフレーム？｣
｢うん。今あんまり紙の写真って残さないけど、飾ってくれたらいいなって思って…
圭人がデコレーションしたから安っぽいんだけど｣
｢飾る。絶対飾るよ、圭人といっぱい写真撮る｣
小さい貝殻や色とりどりのシーグラスが散りばめられたフォトフレーム。
これを俺を想って作ってくれたんだ、って思うともう愛おしくて堪らなくなって、思わず強く抱き締めていた。
｢好きだよ雄也。ふふ、あったかいね｣
｢もう、バカ。我慢出来なくなんじゃん…｣
｢我慢してなんて言ってないよ？
…圭人だって、あの…したいから｣
震える声でそう告げられた時が俺の理性の細い糸が切れる時だった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 459人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Shee.(プロフ) - とまとさん» ありがとう！上手いこと行けばあります！← (2018年11月1日 17時) (
レス) id: 8e67ef454c (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 完結おめでとー☆彡スピンオフあるの？！って喜んでます！☆連打できないのが悲しい(´；ω；`)楽しみにしてます♪ (2018年11月1日 16時) (レス) id: 561587332a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Shee.
| 作成日時：2018年10月24日 23時
