一歩前へ(tk×kt) ページ43
kt視点
いつから好きなのかとか
なんで好きなのかとか、わからない。
俺にとって雄也のことが好きなのは当たり前で、ずっとずっと一緒にいられるもんだと思って過ごしてきた幼少期。
少しずつ大人になるにつれ、俺と雄也はただの幼なじみで、それ以上でも以下でもないって気づいて。
年々大人っぽくかっこよく成長してく雄也が素敵で、怖かった。
俺を置いていく日が近づいてくるようで。
でもそんなの、不安がりな俺の杞憂だった。
雄也が俺の事好きだって言ってくれて、初めてだっていうキスをくれた時、今までの不安なんてぶわってどこかへ飛んでいったんだ。
───でも、新しい不安が生まれたの。
雄也、女の子に興味無いって言ってた。
でも、雄也の胸元についてるキスマーク…圭人は何度も見たことがある。
ってことは男の人と、その、そういう……
もうすぐ付き合って10ヶ月記念日。
なのに雄也は優しくキスして、頭をなでなでしてくれるだけで、それ以上はしようとしない。
圭人だって健全な男子高校生だ、そりゃそういう欲だってあるけど、…いかんせん経験がないから幻滅されたりしないかなって。
そう思ったら、俺からなんて絶対に誘えない。
｢もうわかんないよぉ…｣
｢なんかごめんな、俺の息子が｣
学校はテスト期間で半日だけ。
電車が混む時間でもないし、たまには雄也も友達と遊んで欲しいから快く送り出して、今日は別々の帰り道。
久しぶりに食べたいな、と思ってハンバーガーショップに寄り道しようとした道中、営業の合間の大ちゃんに車から声をかけられた。
｢ごめんね大ちゃん、お仕事中なのに｣
｢いーんだって、普段は部下に任してんだし、俺あと会社戻るだけなの。
なんとでも言い訳は効くからさ？｣
お母さんいわく"学生時代はサボりのプロ"だった大ちゃんに、高校生のお小遣いでは入りづらい少しお高いハンバーガーを奢ってもらっていた。
｢圭人だって山田には言いづれぇだろ？｣
｢そうなの！騒いじゃってお母さんに怒られるの目に見えてる｣
｢はは、ほんと変わんねーなあいつらも。
で、雄也の欲しそうなものだっけ？｣
｢そう。海が好きなのはわかるけどさ、漠然としすぎてるっていうか…｣
｢おっけ、この大ちゃんに任せときな？
ちょっと待ってろよ｣
そう言うとスマホを片手に店を出て、どこかに電話をかけ始めた。
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Shee.(プロフ) - とまとさん» ありがとう！上手いこと行けばあります！← (2018年11月1日 17時) (
レス) id: 8e67ef454c (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 完結おめでとー☆彡スピンオフあるの？！って喜んでます！☆連打できないのが悲しい(´；ω；`)楽しみにしてます♪ (2018年11月1日 16時) (レス) id: 561587332a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shee.
| 作成日時：2018年10月24日 23時
