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あれから何日経っただろうか。
毎日何通かずつメールのやり取りをして、僕も少し薮さんに慣れてきた頃。
急展開を迎えたのは、ほんと小さなことからだった。
｢っえ、電話、っわ…｣
ディスプレイに表示された名前に思わずスマホを落としそうになった。
｢も、もしもし…｣
『もしもし？俺、薮。悪い、電話苦手かなと思ったんだけどさ…今大丈夫？』
｢大丈夫です。どうしたんですか？｣
『知念くんパソコン得意って言ってたよな？どれくらい得意？』
｢んー…基本的なことは大体…
プログラミングとかハッキングも出来ますけど｣
『っマジ！？助けて、何故かパソコンが全く付かなくて困ってんだよぉ…仕事になんねぇ…』
情けない声でため息が聞こえた。
｢えと、今どこですか？｣
『職場。前俺がタクシー降りた場所覚えてる？』
家から徒歩圏内じゃん。
どうせ引きこもってるだけで暇だし、こないだの恩も返したい。
二つ返事で行きます、と返事をして電話を切った。
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｢お、来たきた。ほんとごめんな、急に｣
｢いえ、僕暇なので大丈夫です。
パソコンがつかないって、薮さんのだけですか？｣
｢え？ごめん、言ってなかったっけ。
俺一人でやってんの、ネット事業。
だからパソコン出来なくはないんだけど、何故か今回はうんともすんともでさぁ…｣
はぁ、とまた大きくため息をついた薮さんは、確かに仕事中にしてはラフ過ぎる。
｢ごめん、散らかってるけど｣
｢…わぁ、ほんとだ。…あ、違くて、｣
思わず出てしまった本音に慌ててフォローしようとすると、
｢はは！言うねぇ！ほんとの知念くんはそんな感じなんだ？いいねー、俺そっちの方が好きだよ！｣
なんて豪快にわははと笑われた。
｢も、からかわないで下さい！
で、パソコンってこれですか？｣
｢そー。もうさ、お手上げ｣
色んな雑誌や、書類がうず高く積まれたデスクにはコーヒーがこびりついたカップが三つ。
スマートな王子様っぷりからは想像出来ない荒れた状況だ。
なんか意外と人間らしいところもあるんだ、なんて思いながらデスクのパソコンに向かい合った。
｢失礼します。えーと……えっ？｣
｢え、なに、やばい？｣
｢いやあの、薮さん本気ですか？｣
｢何が｣
｢……コンセント、抜けてますけど｣
｢……………うわぁ、っく、へへ｣
｢いや笑ってる場合じゃなくて｣
｢ごめ、自分で引いちゃって…うははっ｣
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Shee.(プロフ) - とまとさん» ありがとう！上手いこと行けばあります！← (2018年11月1日 17時) (
レス) id: 8e67ef454c (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 完結おめでとー☆彡スピンオフあるの？！って喜んでます！☆連打できないのが悲しい(´；ω；`)楽しみにしてます♪ (2018年11月1日 16時) (レス) id: 561587332a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shee.
| 作成日時：2018年10月24日 23時
