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山田とひかには一番に伝えたい、ってのは俺らの共通の気持ちで。
｢あー緊張してきた｣
｢なんでだよ。あの二人だって結婚してるじゃん｣
｢だってひか怖ぇもん！
順番が違うとか絶対怒られるよ〜母ちゃんかよ〜｣
｢ふふ、順番間違っちゃうのは大ちゃんの十八番だからね。
今回ばかりは二人の責任だから、その時は一緒に怒られよ？｣
｢うー…はぁ、よっし！行くか｣
.
結局、心配していたようなことはなくて
泣きそうな顔で祝福してくれた。
｢いのちゃん、大丈夫？体調は？｣
｢ん、ちょっと疲れたかな｣
｢ほんとにそれだけ？｣
｢…少しだけ、気持ち悪い｣
｢よく言えました。無理すんな。寝てな？｣
帰りのタクシーの中、ぽす、と頭を撫でると素直に俺の肩に持たれて目を瞑る。
元々甘えたり、愛情表現とかは素直な方なのに、妊娠がわかってからというもの何故か遠慮するようになってしまったいのちゃん。
大好きな白米も今は匂いがダメとかで食べられないし、紅茶もコーヒーもカフェインを気にして飲まなくなった。
どんだけ考えたって俺にはわかんないから、せめて俺に遠慮して色々我慢するとかはして欲しくないって思うんだ。
｢いのちゃん、着いたよ｣
｢んぁ…ん。ごめ、寝てた｣
｢いいよそんなの。降りれる？｣
いのちゃんの部屋まで手を引いて送って、
｢あー、のさ？
ちょっと見て欲しいもんあんだよね｣
｢え、うん。どうぞ？｣
リュックからファイルを取り出して、案内されたリビングの机に並べる。
｢間取り？｣
｢そう。うちの賃貸部門の物件なんだけど。
急いで決めた方がいいかなって。
…いのちゃん？俺また、順番間違えてる？｣
｢ううん。嬉しい。もう大好き！｣
｢もう、泣いてばっかじゃんいのちゃん。
笑って？｣
｢うん、へへ、｣
にこにこしてたくさんある物件の間取り図に目を通し出す。
｢一応、値段とか場所とか色んなパターンあるから｣
｢ん…｣
あ、仕事モードの顔だ。
建築士としての血が騒いじゃってんな。
｢次の休み、気になるとこ内見行こ？
で、新居決まったらすぐ籍入れよ｣
｢うん…ふふ、楽しみだね｣
また書類に目を落として、ぺろって唇を舐める仕草が…なんか…
｢…ちゅーだけしちゃダメ？｣
｢え、…我慢出来んの？｣
｢する！するから！｣
｢絶対だよ？｣
｢ん…｣
くー、いのちゃんなんかもっと色んなこと我慢してんだ！
我慢、我慢…。
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Shee.(プロフ) - たべっこさん» はじめまして。コメント励みになります、ありがとうございます！ (2018年10月17日 6時) (
レス) id: 8e67ef454c (このIDを非表示/違反報告)
たべっこ(プロフ) - ありいののやりとり可愛くてにやけながら読んでます！続き楽しみにしてます！ (2018年10月16日 23時) (レス) id: 330ed6c9f4 (このIDを非表示/違反報告)
Shee.(プロフ) - ちかちゃんさん» ありがとうございます。まだまだ続きそうですのでよかったらお付き合い下さいね！ (2018年10月13日 2時) (レス) id: 8e67ef454c (このIDを非表示/違反報告)
ちかちゃん - やまひか大好きなので、結婚してるとか夢のようです。ありがとうございます。 (2018年10月13日 0時) (レス) id: be1cc30b1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shee.
| 作成日時：2018年10月4日 20時
