First Kiss 3 (ページ3)

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No.101 ページ3

しばらくぼーっとしていた

バイトの時間までまだ少しあるし気持ちが落ち着くまで座っていよう

”ザーザーザー………。”

ん？頭の上から雨のはじく音がする

傘…？？

稜『どうしたの…？こんな濡れて… 早くお店入ろう！』

あ『稜雅…くん…。』

傘をさしてくれたのは稜雅くんだった

稜『さ…立とう』

立ち上がらせてくれたけどバランスを崩して抱きしめる形になってしまった

それと同時に感情が溢れて涙が止まらなくなった

あ『ううっ…うっ…うう…ごめんっ…』

お店の中に入ると祐基くんがタオルを持ってきてくれた

稜『待ってて！今あったかい飲み物持ってくる』

美雪さんも祐基くんも驚いているんだろうけど、あえてなにも聞かないでいてくれる

稜『はい…！これ飲んで落ち着こう？』

持ってきてくれたのはホットココア

拓弥くんが初めてこのカフェに連れてきてくれた時もアイスココアだったな

ひとくち飲むと温かさに安心したのと、拓弥くんがオススメしてくれた時を思い出してまた涙が出てきた

そんな私が泣き止むまで稜雅くんは隣に座って肩をさすってくれた