明日の夜もあの月の下で、

新月 ページ3

悠斗視線




えっ、

その子はよくみればピンク色の目をしていた

それにピンクの瞳からは涙が溢れていた

大「ご、ごめんさｯ,」

俺はその子の横に座った

悠「ここから見る月、綺麗だよな」

大「え？」

あっ、ヤッベ！馴れ馴れしかった?!

大「貴方も、よくここに来るの？」

悠「うん。月に慰めてもらおうかと」

大「わ、私もっ！」

いきなり女の子が身を乗り出してきた

大「ごめんなさいっ、少し、嬉しくなっちゃって...」

え、？

大「私、ピアノが大好きなんです。でも、もう弾けないんです。」

悠「どうして？」

大「...私、病気なの。だから思うように手が動かせなくなってしまって、」

悠「そう、なんだ。」

すると、沈黙が続いた

俺も、話しちゃおっかな。

悠「俺は、失恋した」

大「えっ、？」

悠「しかも勝手に一目惚れして勢いで告白したら、キモいって言われちゃったw」

あ、でもこんなこと話したら困らせちゃうよね?!それに、

悠「ご、ごめん！僕の悩みは君の悩みに比べて全然だよねっ、」

大「そんなことっ！」

悠「え？」

大「でも、月に慰めて貰いたくなったのは同じです。」

悠「そうだね。」

大「私、貴方に話せて良かったです！これって月からの贈り物ですかねw」

悠「俺も、話せて良かったよ。」

大「あのっ！ここにいつ来るとかありますか？」

悠「特にないけど...水曜日とかかな？」

大「わ、私も水曜日にここに来てもいいですか?!」

えっ、

悠「わかった！水曜日、待ってるね！」

すると、みるみるうちに顔が輝いていった

大「はいっ！」

すると、ハッとなる女の子

大「そ、そろそろ戻ります！」

帰っていこうとする女の子を俺は呼び止めた

悠「ねぇ！名前！何て言うの？」

大「倉野大空です！貴方は？」

悠「天宮悠斗！」

大「悠斗君！また水曜日！」

悠「うん！そ、大空！」

俺の楽しみが増えた瞬間でした。

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