明日の夜もあの月の下で、

暁月 ページ18

悠斗視線



そして、俺は帰ろうと思ったがふと足が止まった

悠「母さん...元気かな。」

真菜が言うにはメールでは元気そうだ

しかもあんまり来ないでいいと言われているらしい

学校とかのこともあるんだからって

だからわざわざ行ってなかったけど、行ってみるか

俺は母さんの病室へ向かった

すると、そこでは看護師さん達がバタバタと動いていた

忙しいのか？

じゃあ俺邪魔になるんじゃ、

そう思ったその時だった

『天宮さん?!天宮さん聞こえますか?!』

そんな看護師さんの慌てた声が聞こえた

え?!天宮ってまさか母さんなんじゃ！！

俺はドアを開けた

母さんがいるであろうベッドに看護師さん達が母さんを囲んでいた

な、なにがおきて...

『君、ちょっと通してくれるかな？』

俺はすぐにどいたが、その人は医者だった

『先生！お願いします！！』

『ん.......これはすぐに手術に取りかかった方が良さそうだな。親族の方に連絡とって』

手術?!

親族って、俺でもいいんだよな。

悠「あ、あの！！」

俺は大きな声を出したが皆母さんに夢中だった

だから俺は続けた

悠「その人！俺の母さんなんです！！」

すると、いっせいに皆こちらを見た

悠「天宮佳奈の息子の天宮悠斗です！」

すると、さっきの医者が俺の前に来た

『君が天宮佳奈さんの息子だって言う証明的なものってあるかな？』

俺は制服のポケットに手を突っ込んで、生徒手帳を探した

悠「こ、これって使えますか？」

『.......ん、間違いないね。じゃあ説明するからよく聞いてね？君のお母さんは今危険な状態で手術が必要なんだ。でも手術をするには親族の許しが必要で、』

悠「あ、あの、手術をしなかったら母さんは...」

『大分危ない状態になる。手術の成功確率は90%ほとんど失敗はないと考えられる。それにお母さんには及ぶものはなにもない』

悠「.......お願いします」

『ありがとう、よし！準備にかかれ！』

俺は父さんと真菜に連絡した

そして、１人でボーッと椅子に座った

悠「母さん...無理してたんだ。」

大「悠斗君？」

悠「大空？」

大空は青ざめた俺を見ると急いで駆け寄ってきた

大「なっ、なんで?!どこか悪いの?!」

悠「母さんが、手術してるんだ。」

大「え？お母さん疲れだったんじゃ...」

悠「母さん俺らに嘘ついてたんだよｯ!!」

大空はすごく俺を見て驚いていた

それもそうだ。俺だって人に八つ当たりなんてはじめてしたかもくらいだ

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