悪魔との復讐は終わらない

悪魔の契約27 ページ28

芽衣視線



馬鹿らしい。


芽「分からないんじゃない、怖いから逃げてるだけ、そうでしょ？」

馬鹿らしい。


私は鼻で笑った

芽「貴方達、結局似た者同士じゃない。」
二「は...？」
芽「自分の事で精一杯になってる所とか」
二「.......。」

そして、言った

芽「これじゃあ親に馬鹿にされても仕方ないわよ」
二「っ、」

私は二色彼方から離れて歩き出す







あぁ、本当に









"馬鹿らしい。"







二「完璧はいいよなｯ!!!」

.......。

私はﾋﾟﾀﾘと歩くのをやめた

すると、二色彼方はズカズカと私の前にやってくる

二「何でも遣りこなせるしな!!俺だって完璧になりたかったよｯ!!でも、どんなに頑張ってもお前みたいな完璧には勝てないｯ!!」

.......。

二「完璧でたくさん愛を貰って育ってきたお前にはっ、俺の気持ちなんて分かんねーだろうな!!!」

.......。

芽「.......愛なんて、貰った事ないわよ」
二「は？」
芽「っ、私はｯ!!親に１度たりとも誉めて貰ったりした事なんてないｯ!!」

完璧が羨ましい？

完璧でいて...

"良いことなんてなかった"


皆、私に尊敬の目を向ける

金沢さんだ__
すごいよねぇ___

でも、それ以上の事なんて何もない
だから私は、友達が出来た事がない。


親だって

お父様!!私！テストで百点採ったのっ!!____
そんなの当たり前だろ。そんな事ではしゃぐな。端(はした)ない_____

私がどんなに頑張っても、誉めてなんてくれない

それでも、完璧でいるのは

"もしかしたら"って思ってしまっているから

もしかしたら、次は"頑張ったな"って"すごい"って言ってくれるかもって

思ってしまっているから

だから

芽「私は諦める事も、逃げる事も、負けを認める事もしない。」

絶対、挫けたりしない

芽「だから私は、颯真の所に行く」
二「.......そう、か」

そう言って立ち去ろうとすればまたそれを止められる

芽「ちょっと、颯真の所行くって言ったでしょ?!」

二「.......その、今は頭が追い付いてない。だからまだセリナの所にはいけない。」

芽「.......。」

二「でもっ、もう、逃げない」

私は目を見開いた

そして、ﾆﾔﾘと笑う

芽「有言実行しなさいよ」

そう言って私は颯真の所へ走った

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