悪魔との復讐は終わらない

悪魔の契約24 ページ25

芽衣視線



芽「それ、本当、なの...？」
律「ん、間違いない」

嘘でしょ。だってそれじゃあ颯真の目的は...

私は颯真が歩いていった方に走った

けれど、律に腕を捕まれる

律「俺は、天使だ。だから芽衣を行かせる事は出来ない」

.......。

芽「颯真にどうしても伝えなくちゃいけない事があるの。それに」

私は笑って言った

芽「律ははなしてくれるでしょ？」

すると、律も笑った

律「へぇ、気付いてたんだ」

律は目を瞑る

そして、背中からは真っ黒な悪魔の羽が生えてきた

けれど、目は青色

律「そーだよ、俺は天使じゃない。羽は魔女セリナに頼んで白くしてもらってた。ま、あれだよ。堕天使って奴」

堕天使、か

芽「律には似合ってると思う」
律「サンキュ」

そう言いながら

私を掴む手をはなした

律「行けよ」

なぜか、律のそう言う顔は悲しげだった

芽「律...？」

でも、最後はいつもみたいにﾆｶｯと笑った

芽「ありがとう、律」

私はそれで律に背を向けて走った

.





.




.




.





律「はぁ...」

俺はその場に寝そべった

律、お前は悪魔の契約者に恋をしたな？___

律「相手が悪すぎるだろ...」

俺は天界での悪巧みがバレて見習いとしてまた人間界に落とされた

そんな時

『榎本君、その、これ、落とした、よ...』

不器用に笑顔を作ってそう声を掛けてくれた君に俺は惚れてしまったんだ

何度もパートナーになりたいと思って声を掛けようとしたけど、中々出来なくて

気付いたときには...

すんません、芽衣に手、出すなら俺もセットだけど？___

もう、手遅れだった

正直、俺はもう天使じゃないから自分勝手な行動をとっても良かったのかもしれない

でもやっぱり

"君の前では天使でいたかった"

律「頑張れよ」

俺のその呟きは誰にも届くことはなかった。

悪魔の契約25→←悪魔の契約23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す