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you side

はぁっと及川君に見とれてため息をつく私。

「何及川見てため息なんかついてんだよ。」

顔を覗き込まれて我に返った私の前にいたのは同じクラスのウニ小僧。

A「え、ええっと…何のことかな。」
慌てて視線をそらし知らないふりをするが、

岩泉「とぼけんな。俺はこの目でしっかりと見てたからな。」
にやりといじわる気に笑みを浮かべる

A「見てたら何だっていうのよ。ウニ小僧!!」
強気に睨み返すように視線を彼に送れば

岩泉「ウニ小僧って誰だよ。俺の名前は岩泉一だっつーの。で、もしかして及川の事好きなのか?」
再びにやりと笑みを浮かべる彼に思考を読まれたようで、目が泳いでしまう。

岩泉「図星か。さては、及川に惚れて青城に来たんきゃねーの?」

A「あー!うるさいうるさい!早く練習に戻りなさい!」

岩泉「はいはい、及川の事が好きな笹原さん」

戻ろうとする彼の腕をグッと引き寄せ耳のもとで
A「及川君にこのこと言ったら許さないからね、ウニ小僧。」

岩泉「俺はウニ小僧じゃねーから。ちゃんと名前読んでくれないと言っちゃおうか…」

A「岩泉君!早く練習戻ろうね!」

岩泉「しゃーなし、黙っといてやるよ。」

そう言って岩泉君は練習へと戻っていった。

はぁ、最悪。入学初日から、隣の席の人に弱みを握られた…。
だけど、これで仲良くなれれば及川君とも!!!!
ツンツン頭の岩泉一、今に見とけよ!!
絶対及川君と結ばれて弱みじゃなくしてやるんだから!



練習が終わり、同期となった選手たちと家に向かい歩く帰路。
及川君の姿もそこに!話すチャンス!

どんどん自己紹介をしていき、ついに及川君!
及川「初めまして、及川徹です!ポジションはセッターだよ。仲良くしようね!」

はい!もちろんですとも!あなただけを見てます!なんて私の心の声は叫びまくり。

岩泉「俺は岩泉一。ポジションはウイングスパイカー。まぁ、お前と同じクラスだし、隣の席だし、お前のよw…」
A「岩泉ストップ!!!!!!!!!!!!!!」
慌てて岩泉の口を手でふさぎ睨みつける。

及川「何々、岩ちゃんとAちゃん仲良しなの!?」
花巻「何だよ、お前ら仲いいじゃん。」

A「ぜんっぜん!!!!仲良くなんてないよ!?ただのクラスメイト!」

及川「ふーん。岩ちゃんとじゃなくて及川さんと仲良くしようね☆」

A「はいっ!!!!」



危うくばらされるところだった…。岩泉め!!!

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作者名:みなみ | 作成日時:2024年3月2日 22時

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