ＮＩＮＲＡＮ－４－ (ページ10)

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04-40・会いたかったページ10

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『ＮＩＮＮＪＡ!!』

フィリップが扉を開け、中を確認
しようとしたその時、間をすり抜け、
彼らが“守って”いた女の子が、
部屋の中へ駆け込むなりそう言って
目を輝かせた。

『セラフィー様！』

護衛4人が慌てる。

『日本の忍者だわ！』

そんな護衛達を無視して、セラフィー
と呼ばれた少女は両手を体の前で
指を絡ませるようにくみ、きらきらと
した視線を、室内にいた忍者たちに
向けた。

『ワオ！本物だわ(笑)』

ジェニファーまでその瞳を輝かせる。
それはジェフも同様だった。

「こんにちは、halo？」

そんな一行に声を掛けたのは、
細身の忍者だった。

突然現れたかに見えたその忍者に
フィリップと紗良が身構える。
その途端、4人の背中に悪寒が走った。

「間違えてもその胸のもん、抜くなよ？」

声を発したのはソファーにいて
誰よりもこちらに無関心だと思って
いた忍者だった。
手に持ったゲームが彼の雰囲気と
ミスマッチしていて、余計に4人を
不安にさせる。

じっと見つめる日本人にしては
少し明るめの茶色い目が、鋭く
フィリップを見つめえていた。

『フィリップ。』

セラフィーがフィリップに声を掛ける。
その目が彼を諌めていた。
目だけで大の大人を止めたセラフィーを
忍者三人は興味深そうに見つめている。

スーツの胸元から手を離した護衛達を
確認したゲームを持った忍者は、それ
までのプレッシャーを霧散させると、
手元のゲーム機に再び視線を落とした。

「で？なんの御用？」

それまでが嘘のように軽く聞く。

「あいたかったのじゃ！」

セラフィーが妙な語尾の日本語で
そう言ってにっこり笑った。

「は？」

ゲームの忍者がアホの子を見るような
目でセラフィーを見る一方、その隣に
座っていた忍者が

「んはははは」

という笑い声を発し、紗良は頭を
抱え、セラフィーの近くに立つ細身の
忍者は

「んふふふふ」

という笑い声を発した。

「とりあえず、座りなよ？
　皆さんもどうぞ。」

そう言った細身の忍者に促され、一行は
ソファーへと座る。
中央にセラフィー、その左右を女性の
護衛、ジェニファーと紗良が、
そして、ソファーの背後に男性の護衛
フィリップとジェフが立った。