ＮＩＮＲＡＮ－４－ (ページ8)

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04-38・終わりと始まりページ8

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「ふいぃ～～～～。」

櫻井の口からため息が漏れる。

潜入した大野。
ハッキングしながらジャミングし、
大野に指示を出していた櫻井。
異能で大野と彼女の位置を確認し、
サポートしていた二宮。
そして、運転手の相葉。

スーパーの駐車場の車の中、伸びを
する櫻井と首をこきこきと鳴らす二宮に、

「んじゃ幻術とくねぇ。」

運転席から相葉がそう、声を
掛けた。

「よろしくぅ！
　俺もジャミング解くわぁ、車、
　発進させて、事務所へ行って
　くれる？」

「おっけぇ～！」

相葉が車を発進させつつ、幻術を解くと、
白いバンはシルバーへ、ナンバープレートの
番号も変化し、櫻井が周辺の監視カメラの
映像をジャミングしていた術を車の幻術を
解くタイミングで変化せさる。

「なんかどんどん忍術が近代化して
　いってるよね。俺ら。」

その様子を見ていた二宮が、そう呟くと
大野が

「そだな。」

と相槌を打った。

彼女を無事、救出し、事務所に帰ってきた
４人は、ソファーでまったりお茶を飲む。

「あ、俺次の仕事だから、後よろしく。」

時計を見た櫻井が、残ったお茶を喉に
流し込むと、慌てたように鞄を掴み、
事務所を出る。

「ちゃんと報告書、まとめといてよ？」

扉を出る前にそう言って振り向きざま、
言い置いて出た櫻井に、後ろから三人の

「ええぇええええ」

という不満げな声が追いかけた。

「ええぇええじゃねぇよ……」

その声に苦笑を浮かべつつ、櫻井は
廊下を進む。
丁度開いたエレベーターで降りてくる
外国人とすれ違った。

小さな女の子と、黒髪にブラックの
パンツスーツ姿の女性が二人、男性が
３人。
明らかにスーツの５人が櫻井を警戒
したのが分かった。櫻井はその一団を
さっと観察しつつ、エレベーターへ
乗り込む。
中央の女の子は

「NINNJA！NINNJA! NINNJA!」

とはしゃいだ声で繰り返していた。