ＮＩＮＲＡＮ－３－ (ページ3)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:24,237 hit

04-03・ちーちゃんを探せ事件３ページ3

・
・
・

『ってわけ。なんでこれからワタシ、
　ヒナんちへ捜査に出かけますんで、
　後で合流してもらえます？』

「わかった。すぐ向かうわ。」

『よろしくお願いしま～す。』

「かぁにいなんて？」

二宮からの電話を切った櫻井に
松本が尋ねた。

「村上んちの猫が行方不明らしい。」

「探すの？」

「ああ。」

「だったら、かあにいの出番だね。」

「だな。そこら辺はアイツだろ。」

「なんか、サイコメトラーっぽい能力に
　進化してるらしいし。」

「あいつは何処に向かって行ってんだ
　ろうな。」

「かあにいの異能は修行しやすいしね。」

「まぁな。それに比べて俺もお前も
　修行しにくいからなぁ。」

「本当、俺ら何てさ、全盛期まで
　戻すのに苦労してるっていうのに、
　ニノなんてその先だよ？」

悔しそうな表情をする松本を、
櫻井が苦笑いで見る。

「とりあえず、行こう。
　車まで走ればそれなりに修行になる
　だろ？」

「だね。どっちが早いか競争しない？」

「おう！負けねぇとは思うけどな！」

「あ！異能は使わないでよ！」

「え～～～、修行になんねぇじゃん！」

「俺が絶対負けるからだめ！」

負けず嫌いな松本がぎらぎらと闘志を
燃やす様子を見て櫻井がにやっと笑う。
松本のStartの合図と共に、駆け出すと、
同年代の男性のスピードより遥かに速く、
二人は足場の悪い森の中を駆け抜けて
行った。

結局勝ったのは松本。
障害物を越えるのは今生で少し訓練
していた為か、松本の方が上手かった。