ＮＩＮＲＡＮ－２－ (ページ16)

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Episode―３・異能ページ16

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５人全員に異能が発現した事で
無門はその力について疑問を
感じていた。

“あるものは有効活用する”

それは忍者にとって当たり前の
事ではある。

では、どうやれば異能は発現するのか？

誰もが皆、手に入れる事が出来る力で
あれば、自分も手にいれたい。
そうすれば、今よりもっと割のいい
仕事ができる。

それに……

無門はずっと疑問に思っていた事が
あったのである。
それは５人の出自。

調べてみるか……。

ただ働きになるであろうが、自分の
息子たちの事である。
お国に相談すれば賛成を得られた上に
応援までされた無門は、お金の事は
さとしと翔に任せて、５人の出自を、
そして、異能の出現について、調べる
為、村を後にした。

まずは一人一人に、生まれてからこの里に
来るまでの出来事を聞きだしていた無門。
出身の町や村を調べる事にした。

さとしとかずはおおよその事を知っていた。
だが、分からない事も沢山ある。
殺されて埋められまでの事だ。
さとしの話の裏を取る為、城に忍び込み、
様々な調査を行った。

その二人を基準にして、翔、潤、そしてまさ……。
次々と調べて行くうちに色々な事が分かった。
それらの情報を繋ぎ合わせ一つの仮説を立てる事に
無門はついに成功した。

異能とは生きる為の力だった。

５人に共通している事が、“死にかけていた”
事だったのだ。

そして、とある人物に５行説を聞き、異能が
それぞれ、死にかけた場面によって発現する
力が違う事、それが５行説につながる事を
突き止めた。

『その子らの力は神が与えた力。
　人を助け、守り、導くための力。
　どうか、むやみな殺生はなされま
　せぬよう……指導、見守りを。』

京の都でであった不思議な男は、無門に
五行思想を教えると、そう、告げた。