ＮＩＮＲＡＮ－２－ (ページ12)

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02-12・小さな子ページ12

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隠れ家にした家の戸を叩く音がし、
無門が扉をあけると、そこには小さな
子供を背負ったさとしがいた。

「そのガキ、どうした？」

無門が聞くと、

「拾った。」

とさとしが言った。

「は～～～～～。しゃあねぇか。
　おめぇは俺の息子だもんな……。」

そう言って頭を掻くと、体をずらし
二人をアジトへと迎え入れた。

「さとにい……。すぐ、布団、準備
　するね！」

さとしの背中に担がれた子供を見た翔は
慌てて布団を準備する。
潤はその子を興味ぶかそうな顔でじっと
見ていた。

「女か？」

「んや、男の子だよ。とうちゃん。」

「はぁ？本当か？本当についてんのか？」

「とうちゃん……ついてるよ！」

恥ずかしそうにするその子の頭を
潤が撫でてやりながら、

「むみょんどの！」

とお国の真似をして厳しい表情をする。

「おうっ、す、すまん。」

その可愛さに心の中で無門はデレながら、
顔には出さすに謝った。
その夜、その子供は熱を出した。
翔が薬を煎じ、飲ませるが、熱が治まるまで、
１０日程を要した。
翔の見立てでは栄養が著しく足りてないという。

「どんな生活、送ってたんだか……。」

無門はそう呟くと、子の頭をそっと
撫でた。
名前はさとしが調べていた。
お国はその小さな子をみると、無言で
手を差だし、抱き上げた。

体が弱く、よく熱をだしたまさと潤。
お国に女の子の服を着せられて育つ事になる。

「その方が丈夫に育つと聞きました。」

と言われては、反対しようがない。
忍びの里の皆は最初、二人を女の子だと思い、
恋をする同じくらいの男の子がいたが、後に
男の子だと分かると傷つく子供が何人もいた。
それを面白がって見ていた無門であった。