ハロウィンの夜に☆３ (ページ5)

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それから数時間。
本当に大野が見つかった。

斎藤からのメッセージに全員安堵した。
それと同時にあの魔女からのメッセージがよぎる。

“すぐ息を引き取るだろう。”

その予言は３人を不安にさせた。

『たった今、大野さんが発見されたとの一報が
　届きました！大野さんは無事なんでしょうか？
　救助挺の到着がまたれます。』

レポーターがそう、テレビの中で言っている。

二宮は左手で目を多い俯いた。
相葉は泣きながら、よかったよかったと繰り返している。
松本は天井を見ながら涙を堪えていた。

「出掛ける準備、するぞ。」

松本が行った。

「もうできてます。」

二宮が言う。

「俺も。」

相葉が涙を拭きながら続いた。

救助挺が港に到着。
三人は荷物を抱えながらじっとテレビを見つめた。

運ばれる担架。
いくつものフラッシュ。

皮肉なもので、普段はそっとしておいて欲しいと
思っているマスコミのお陰で、３人は大野が運ば
れる様子を見る事が出来た。

担架には毛布とタオルがかけられ、大野の顔を
見ることはできない。
ただ、隙間から落ちた右手が、それが大野だと
３人に教えてくれていた。

「リーダーだ……。」

相葉が呟いた。

ゆらゆらと動く右手、大野の意識がない事が
わかる。

“今、助けが向かっているから心配いらない。”

その言葉が３人を支えていた。