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「海が見えるって。」
「は？そりゃ当たり前でしょーが、海で行方不明
なんだから。」
「んーん、そう言う意味じゃなくって、海とドラゴンが
見えたって。海のドラゴンにみいられた？って書いてて……」
「海のドラゴンに、みいられた……。どういう事でしょう？」
二宮が首を傾げる。
「ちょっとお前、貸せ！！」
松本が相葉の携帯を奪い取った。
じっと相葉の携帯を見つめる。
「おばあちゃんの言葉をそのまま書きます。」
読み始めた松本の方を二宮は見て、ソファーに深く
腰かけた。
「大野智という男は、おそらく数時間以内に発見される。
ただし、すぐ、息を引き取るだろう。
海とドラゴンに魅いられたその男は人としての生を
奪われた。海が奪い、海が与える。
どういう意味だ？」
松本は顎に手を置き、真剣に携帯を見つめている。
二宮も腕を組み、考え込んでいる。
相葉も二宮と同じように腕を組み、首を傾げた。
「その、“海が奪い、海が与える”ってとこ、そこが
一番ネックだと思う。」
二宮が呟いた。
そこで再び相葉の携帯がなり、新しいメッセージが
受信される。
「松潤、なんて？」
相葉の問いかけに、そのままメッセージを見ていいか
迷っていた松本が、慌ててメッセージを開く。
「追加でおばあちゃんからメッセージが来たので
送ります。
“今、助けが向かっているから心配はいらない”
との事です。大野さんは大丈夫だと思います。
だって。」
「助け……ですか。」
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作者名：sayanちゃん | 作成日時：2015年10月28日 12時
