ハロウィンの夜に☆３ (ページ27)

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櫻井の携帯が鳴った。
発信者はMrs.パープル。

「はい、もしもし。櫻井です。」

『来たわよ。』

「そうですか。どうでした？」

『二人とも、いい子達だったわ。』

「それは良かった。」

『あなたももうそろそろアレが切れる頃でしょ？』

「えぇ。確かに、近々伺います。」

『準備して待っているわね。』

「ありがとうございます。」

「翔さん？どっか行くの？病院？」

同じ楽屋にいた松本が聞いた。
今日は二人でアルバムの打ち合わせ。
延び延びになっているコンサートについても
話あわなければいけない。

「うん。ちょっとね。ほら、俺さ半分神で、
　半分ヴァンパイアじゃね？
　だからさ、日焼け止め、必要なのよ。」

「は？え？そうなの？」

「うん。油断するとさ、すーぐ真っ赤かに
　なるからさ、俺、曲がりなりにもアイドル
　じゃん？お肌、大事でしょ？
　だけどさ、人間のじゃダメなのよ。だからね、
　特別に作って貰ってんの。魔女に。」

「え？魔女って、マリアちゃんって子？」

「あ～違う違う、彼女はウルフマンの魔女。
　俺が行ってるのは白魔女のところ。」

「そんな人、日本にいるの？」

「うん。日本のスイーツが好き過ぎて来日した
　らしい。」

櫻井の言葉に松本が目をまん丸くする。
スイーツ目当てで日本に来た魔女なんてレアすぎる。