２４ ページ24
・
・
・
“マジカルショップみらくる”
その怪しげな名前の店の扉を開く。
「いらっしゃい。」
奥から女性の声が聞こえた。
現れたのは白髪のご婦人。
紫のシンプルなワンピースを着ていた。
「あら、珍しい。ウルフマンに、そっちの子は
まぁ！ドラゴンじゃないか！」
「……魔女。」
「おや、流石だね。ドラゴンボーイ。
さて、そっちのウルフマンは大丈夫かい？」
魔女の言葉に横を見ると、鼻をつまむ相葉の姿。
「まったく、このマスクをおつけなさいな。」
魔女が差し出したマスクをつけると、相葉の
表情が明るくなった。
「すごい！臭くないよ！？」
「臭いって……このウルフマンはまだ自分の鼻を
コントロール出来ないのかい？」
「え？そんな事、出来るんですか？」
「当たり前だろ？
あたしゃウルフマンの魔女じゃぁないが、
体のコントロールくらい知ってるよ。
じゃないと、人間社会では生きづらいからね。」
「おばぁちゃん何者なの？」
「おばぁちゃんだって？！
ああ嫌だ。ほんとにもう！
この子に悪気はないんだろうが、もう少し
女性に対する気遣いってもんがいるだろうさ。」
「ぐふふふごめんなさい。」
「はぁ〜サラはとんだ坊やを寄越したもんだよ。
あたしは魔女、人は私をミセスパープルって
呼ぶねぇ。」
「ミセスパープル。」
「なんだい、ドラゴンボーイ。」
「すごい気だね。ウイッカン。」
「おや、この子はある程度、学があるらしい。」
魔女は大野に向かってにっこり微笑んだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sayanちゃん | 作成日時：2015年10月28日 12時
