ハロウィンの夜に☆３ (ページ22)

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『水が欲しい。』

不意にそう思ったのは四日目の昼。
１リットルのペットボトルを一気に飲み干し、
人間だった頃との違いをやっと自覚した。

なんだかやたらと乾燥し、加湿器が欲しくなる。
一人で買いに行ってもいいが、出掛けようとすると
どこに行くのかと必ず母に聞かれていたので、
大野は櫻井に連絡した。

「あ、オイラ。
　ね、今日休みのメンバーいない？」

『ん？今日一日休みのメンバーはいないよ？
　何？なんか用事？具合でも悪いの？』

「ん～？加湿器が欲しい。」

『あ、そっかなるほどね。ちょっと待って、
　確か雅紀が４時間、空きがあるって言ってたから、
　連絡とって智くんとこ、行ってもらうね。
　あ、後、サラに聞いたら保湿クリームとかいるんじゃ
　ないかって。そっちも寄ってもらうようにするね。』

「んー。あんがと。助かるよ。」

『どういたしまして～。何かあったらまた連絡して？』

「ん。わかった。じゃね、よろしく～」

『はいは～い。』

翔くんは何でも知っていてやっぱり頼りになんなぁ

そう思いながら電話を切る。
相葉ちゃんか……うん。楽しい買い物になりそうだと
大野はにんまり笑った。

「かあちゃ～ん！
　俺、後でちょっと買い物いってくるぅ～」

「誰と？何処に？」

予想通りの返事に大野は苦笑した。

やっぱり暫くはちっとばかし面倒くせぇらしい。

それでも心配する母の気持ちもわかるので、素直に
相葉と加湿器を買いに行くのだと報告した。