ハロウィンの夜に☆３ (ページ3)

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斎藤マネージャーの知らせで、仕事を早めに
切り上げ、漁港近くのホテルに集まった相葉、
二宮、松本は報道され始めた大野の海難事故の
ニュースを見ていた。

報道陣の数に、さすがに現場までは行けず、
こうしてホテルで燻っている。
櫻井の元へは松本が連絡を入れた。

元気でピンピンしている櫻井。
その理由を知っているのは嵐のメンバーと
櫻井の女神、相葉の魔女だけだった。

『すぐ行く。』

そう短いメッセージが３人に届くと、３人とも
ほっと息を吐いた。

頼れる年長二人。
その二人がいない事での心もとなさが少なからず
全員の心の片隅にあったのだ。

「見つかってくれよ……」

祈る松本の声。

両手を合わせ、テレビ画面を食い入るように
見つめている。
それは相葉も同じだった。
二宮は膝に肘をおいて両手を合わせ握りしめている。
やはり目はテレビ画面を見つめていた。

「ね、相葉さん、相葉さんの魔女は、リーダーの
　無事とかわかんねぇの？」

松本が聞く。
それに相葉は困ったように眉を下げて

「ごめんね、マリアちゃんにはちょっと無理なの、
　でも、おばあさんなら！！」

そう言いすぐに魔女のもとへ電話をかけ始めた。

「すぐ連絡して見てもらえるって！！」

そう満面の笑みで振り返った相葉に、体に力を
いれていた松本はその力をゆるめ、ソファーへ
もたれ掛かり、二宮は天井をあおぎ見た。

何もできない事がこれだけ歯がゆいとは……。

３人はただ待つだけしか、無事を祈ることしか
できない事が辛かった。

１時間後、相葉の携帯が鳴る。
それは魔女からのメッセージ。
それを見た相葉が泣き始めた。

「おい、アイバカ、一人で見て泣いてんじゃないよ。
　何て書いてたの？」

二宮が聞いた。

「ふっ……う……リーダー、見つかるって、でも……」

「でも何よ？」

二人のやりとりに無言のまま松本が体を乗り出す。
涙を一杯に溜めた相葉が顔をあげた。

「もう、生きてないって……。」

「はぁ！？」

二宮が大声を出し、松本は力なく頭を垂れた。

「……くっそ……」

松本から涙混じりの声がする。

「でも、変なんだって。」

そう続けた相葉にまた二人が向きなおった。

「「変？」」

二人同時に声が出た。