ハロウィンの夜に☆３ (ページ1)

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海の涙ページ1

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[大野が釣りに行ったまま帰ってこない。]

一斉送信で送られた斉藤マネージャーの
メッセージに、相葉、二宮、松本は顔面蒼白に
なった。

櫻井が治療の為という名目で海外へ旅立って
数カ月。

『帰ってくるまで、4人で頑張ります。
　嵐は５人です。
　５人じゃなけりゃ、嵐じゃない。
　信じてます。絶対、翔くんは帰って来て
　くれるって。』

そう力強く大野が記者会見で発表してから、
嵐は４人で頑張っていた。

櫻井が抱えていた仕事をメンバーが割り振り、
精力的に活動をしていた。

櫻井が帰ってくる場所を守ること。

それがメンバー全員がするべき事だと、共通の
認識を持って仕事をこなした。

『週に一回は休みがないと、やってらんねぇ』

そう言っていた大野でさえ、３週間に一回の
休みで踏ん張っていたが、ついに忍耐が切れた。

『休みくんねぇと失踪すんぞ。』

そう半ば脅すようにしてもぎ取った休日で、
大野は釣りへと出掛けた。
それが今朝。

昼過ぎ、マネージャーにかかった漁港からの
緊急連絡。

沖で嵐が発生し、大野の乗った船が巻き込まれ、
連絡が途絶えたと言う。

電話を受けたマネージャーは真っ青になった。
1年の間に相葉、櫻井と立て続けに嵐を襲った
病気や事故。

櫻井が休養中の今、大野まで……。

それは緊急事態。

大野の両親にすぐ連絡が行き、マネージャーの
中村と共に漁港へ向かった。

東京とは違い、たしかに現地は大雨。
荒れた海の様子に、三人の不安が増した。

海が荒れすぎ、救援の船が出せないという。

大野の無事をただ祈り、3人は海を見つめた。