第2章 : 近づく距離 ページ7
“ 好き ” を自覚してから早1ヶ月。
気づけば12月も中盤。
恋人たちが共に過ごすクリスマスの季節がやってきた。
沙耶香は光くんと過ごすらしい。
すごく楽しみにしていて,より一層輝いている。
こんなに可愛かったらそりゃ彼氏もいるよねと
納得しながら今年はどう過ごそうかと考える。
実家に帰ろうかな…なんて思いながら
頭に大ちゃんの顔が浮かぶ。
一緒に過ごせたらどれだけ幸せだろうか。
大ちゃんに彼女がいないことはわかっているから
思いを伝えるだけだけど,
これで関係が崩れたらと思うと
たった2文字が喉の奥につっかえて出てこない。
私はあの日初めて大ちゃんの存在を知ったけど,
彼は大学内では結構な有名人らしく,
あまり良くない噂が聞きたくなくても聞こえてくる。
私には彼がそんな人には見えないが,
結構な遊び人らしい。
たしかに大学内で彼を見かける時は
いつもたくさんの女の子に囲まれている。
その子たちとも体の関係を持っているのだろうか…?
だとしたら何度遊んでもご飯に行っても
手を出してこないということは,
もしかしたら彼は私のことを女として見ていない
のではないのかと思い逆に傷ついたりもする。
大「A!そんな険しい顔してどうした⁇
なんかあった?」
『んーん!大丈夫‼クリスマスどーしよっかなーって
考えてただけだから!』
大「ねぇ,クリスマス予定ない?」
『ないから今考えてるんじゃん!笑
くりぼっちは辛いねぇ…』
大「あ…のさ,もしよかったら今年のクリスマス,俺と一緒に過ごしてくれませんか?」
『…ぇえ⁇今なんて…』
一瞬時が止まったように感じた
大「ぁ,嫌なら全然いいんだ」
『いや,そうじゃなくて…私なんかでいいの⁇
大ちゃんなら他にもたくさん女の子いるじゃん』
嫌なわけがない。
大「なんでそういうこと言うかな…笑
Aがいいの。だから誘ったの!」
『じゃあ,お願いします。』
大「ほんと⁇よし,じゃあ行きたいところとか
リクエストちょうだい⁇」
『うんっ!わかった!考えとくね!ふふっ楽しみ‼」
大「おう!俺も楽しみ」
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作者名:mina | 作成日時:2020年10月15日 23時