君は太陽 ページ5
kei side
明日行われる舞踏会のために買出しに街へ行くことになった俺。
正直言うと行きたくない。
ここ何年か王宮の敷地内から出ていない俺は人混みというものに慣れていない。
伊「はぁ……」
思わずため息がでてしまった。
有「けーいっ！ どうしたのため息なんてついて。」
伊「！！大貴様っ！ 申し訳ございません。ため息なんてついて……
ちょっと街まで行かなくてはならなくなってしまって。」
そう言えば大貴様はキラキラの笑顔でこう言った。
有「えっ！ 街に行くの！？ いーなぁ！俺も行きたい！！」
そっか、大貴様は街に行ったことないのか……
生まれた時からこの王宮の中で生きてきたんだもんな。
伊「俺も大貴様がいれば楽しいので嬉しいんですが……」
有「じゃあ、ちょっと父上に頼んでみる！」
ちょっと冗談でそう言えば大貴様は本気にしてしまったらしい。
王宮の広くて長い廊下を、走って国王の元へ行ってしまった。
伊「大ちゃんは昔っから変わんないな……」
そう、彼は昔っからこうなんだ。
記憶がなくなる前も今も、
いつでも元気で人の言うことを疑わない。
俺と真逆。
んー、そうだな、
彼が太陽なら俺は月。
大貴様という光を浴びてやっと自分を見つけ出せる。
大貴様がいなくなれば俺は自ら光を放てない。
それなのに大貴様はいつでも俺を選んでくれた。
だから俺は大貴様の為になんでもしてあげたいんだ。
.
しばらくすると大貴様がしょんぼりして帰って来た、
有「……だめだって、父上本当にケチ。」
そりゃそうだ、王子が堂々と街中歩いたもんじゃただで住むはずがない。
伊「そんなにしょんぼりしないでください。
なにかお土産買ってきてあげますから。」
有「……いいや、慧。 一緒行こ！！
変装すればバレないよ！！」
……
一瞬にしてあの事がフラッシュバックする。
俺があの時大貴様をとめていれば
伊「……ﾋｭ 、ﾊｧｯ！…ﾋｭｯ､だい、ちゃ……！」
有「えっ、 慧！？ ねぇ、慧っ！！」
ごめん、大ちゃん。
また迷惑かけちゃうね。
彼の声に応えようとしても声を出そうと思った時には意識はもうなかった。
.
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魅那姫(プロフ) - 有明功さん» コメントありがとうございます。時間がある時書いてみますっ！！最後まで読んでいただいてありがとうございます。 (2015年12月24日 12時) (
レス) id: 38110d567e (このIDを非表示/違反報告)
有明功(プロフ) - やまちねのその後？とか、いのありのその後？みたいなのが、見たいです。 (2015年12月24日 11時) (レス) id: 4cc85fdf52 (このIDを非表示/違反報告)
魅那姫(プロフ) - 慧李さん» ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しくてこっちも涙がでてきます。まだまだ初心者ですが頑張りたいと思いますのでこれからも応援よろしくおねがいします！！ (2015年12月16日 20時) (レス) id: 38110d567e (このIDを非表示/違反報告)
慧李 - 初めて読ませていただいたんですが、涙が止まりません！！続きが気になります！更新頑張ってください！！ (2015年12月16日 20時) (レス) id: 021f9b3e9a (このIDを非表示/違反報告)
魅那姫(プロフ) - むににこめさん» そう言っていただけて嬉しいです！これからラストスパートなので最後まで楽しんでいただけると嬉しいです！ (2015年12月14日 17時) (レス) id: 38110d567e (このIDを非表示/違反報告)
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