ガラスの靴 ページ19
kei side
彼女が王宮を飛び出したと同時に大貴様が走り出すもんだから、俺も追いかけるなければならないと思い、特に自信があるわけでもないこの脚で追いかけた。
伊「本当に申し訳ございません！」
人と人との間をくぐり抜け、大貴様を追った。
伊「大貴様っ！！」
しばらく走れば大貴様は王宮の前の階段の真ん中あたりで立ち止まっていた。
伊「……大貴、様？」
有「ねぇ、慧。」
伊「はい、なんでしょう？」
有「俺さぁ、あの娘と結婚したい。」
胸に重く、深く突き刺さった一言だった。いつかは大貴様の口から聞くことになるだろうって覚悟はしていたはずなのに……
有「だからさ、あの娘を探すの手伝ってくれないかな？」
伊「っ、……はい。」
大貴様の為だから。
そう自分に言い聞かせる。
大貴様の笑顔が見たいから。
俺といるよりあの娘といる方が大貴様にとって幸せだと言うのなら何だってする。
強い子になるから。大貴様の為なら何だってするのが俺の仕事なんだから。
色んな言い訳を頭の中で唱えても
悔しかった。
悔しくて、寂しくて、悲しくて、辛いはずなのに涙の一つも零れなかった。
目の前に映る大貴様の横顔はこれまでに見たことのないくらい真剣な横顔で、かっこよかった。そして大貴様が手の中に大事そうに持っていたものは……
伊「……っ！！」
あの時のガラスの靴だった。
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魅那姫(プロフ) - 有明功さん» コメントありがとうございます。時間がある時書いてみますっ！！最後まで読んでいただいてありがとうございます。 (2015年12月24日 12時) (
レス) id: 38110d567e (このIDを非表示/違反報告)
有明功(プロフ) - やまちねのその後？とか、いのありのその後？みたいなのが、見たいです。 (2015年12月24日 11時) (レス) id: 4cc85fdf52 (このIDを非表示/違反報告)
魅那姫(プロフ) - 慧李さん» ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しくてこっちも涙がでてきます。まだまだ初心者ですが頑張りたいと思いますのでこれからも応援よろしくおねがいします！！ (2015年12月16日 20時) (レス) id: 38110d567e (このIDを非表示/違反報告)
慧李 - 初めて読ませていただいたんですが、涙が止まりません！！続きが気になります！更新頑張ってください！！ (2015年12月16日 20時) (レス) id: 021f9b3e9a (このIDを非表示/違反報告)
魅那姫(プロフ) - むににこめさん» そう言っていただけて嬉しいです！これからラストスパートなので最後まで楽しんでいただけると嬉しいです！ (2015年12月14日 17時) (レス) id: 38110d567e (このIDを非表示/違反報告)
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