前を向いて【キャプテンアメリカ】

着実に ページ14

スティーブside


ス「ん、ここは、」



いつの間にか寝てしまったらしい

周りを確認しようと手を伸ばすと
美しい黒髪が指をすり抜けた



ス「っ、そういえば」




僕の腕をまくらにして彼女が眠っていた

このままでは動くに動けない


どうするか、と考えていると

彼女の目元に目がいった



赤く腫れている目元をそっと撫でる



彼女にも辛い過去があったのだろう





ス「僕が君を支えられたら、いいのにな」





、、、、、僕は今なんて言った



彼女を支えられたら、





言ってから顔が熱くなるのがわかった



『ん、』



すると彼女が身じろぎをするので驚いて

声を出しそうになった



彼女はゆっくりと目を開ける

半開きだがその中には琥珀色が輝いている



ス「起きたか、済まないが
このままだと手を動かせなく....て..」




何故そこまでで止まったかと言うと


僕と目が合った彼女は優しく微笑み


頬にあった僕の手に自分の手を重ね
擦り寄ったのだ




思わず硬直した




寝ぼけていたに違いない

そして彼女はもう一度眠りについた




ス「これは、まずいな」




会ったばかり


初対面の印象は最悪と言って過言はない





そんな君に僕は着実に惹かれている





気持ちよさそうに寝ている彼女を


抱き上げ部屋のベッドに寝かせる




ス「本当に、まずいな」

またこの感じ→←君に惹かれる

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す