人気作者と炎上商法【占ツク】 (ページ5)

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A美への"批判" ページ5

――次の日の、夕方。

私は自分の部屋のパソコンが設置してあるデスクの椅子にもたれたまま、スマホの電源を入れ、占ツクのアプリを開く。そしてどうなったものか、A美さんのホムペを見に行った。

すると、コメント欄は何やら騒ぎになっているようだった。

『わざわざホムペで言わなくても･･････』

『これではますます相手に幼稚と言われるだけですよ』

『Z氏に青鳥で直接言うか、ボード使って言えばいいじゃん。別にZ氏擁護するわけじゃないけどあなたも無駄に煽るような真似はやめてください』

『ホムペ作るのはどうかとして、A美さんの言ってることは正直私も思ってた･･････』

『そういうところが餓鬼ｗスルースキルねえのか？ｗ』

――それは私の予想通りだった。

A美さんのホムペは総合ランキング２桁に入っているものの、評価自体は低めだった。そのコメント欄は「わざわざホムペを作って言うことではない」「文句なら本人に直接言え」といった批判の内容が大半を占めていた。

それらに対して、A美さんも黙っているわけではなかった。
そのホムペの内容の一番最後に、【追記】という記述がなされていた。

『ホムペについて謝るつもりはありません。直接言えばいいっていうのは分かります。でもA美としては、ホムペのほうがより多くの人に見てもらえると思ったからそうしたんです。本人に直接言ったところで、あの人ならスルーしそうですしねえ。A美への同意の意見がほしいからホムペで意見を言ったんです。実際、A美に同意してくれるコメントもありますから』

･･････なかなかの強気なコメントだよね。思わず笑みを零してしまった。「謝るつもりはない」だなんて、批判が押し寄せてきた中でなかなか言える台詞じゃない。そこはとりあえず、「騒がせてすみません」と形式的にでも謝っておくのが筋だ。

でも、彼女はそうしない。それが「A美」さんなんだ。
更新時刻を見るに、この追記がなされたのはつい数分前のこととなる。これを受けてのコメントは、まだまだ少ない。でもきっと、これからもコメント欄は波乱に満ちることだろう。

私はコメント欄に何か残そうかと考えたが、少し考えてから思いとどまった。
そしてそのまま、アプリを閉じた－－