ミモザの花束を君へ(緑) 3 (ページ1)

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季節は、少しだけ進んで10月に入った

大倉先生から貰ったミモザは少しだけ枯れ気味になった

亮「ちょ、ぼーっとすんなって

これ、教室まで運んどいて」

『わかった』

3日後にある文化祭に向けて放課後は準備に当てている

2日前からは授業がなくなって丸一日準備できるけれど、さすがにそれでは時間がたりない

『じゃあこれ持ってったら帰るね！

今日バイト入れちゃったの』

亮「はぁ？」

『ごめんね、また手伝うから』

キレ気味の亮を美術室に残し、ペンキとハケを教室に置いたらバイトに向かう

文化祭は日曜日だから丸ちゃんも誘ってみたところ「え、いいの？絶対行く〜」と喜んでくれた

大倉先生とのことを伝えたあとも丸ちゃんの私への態度は1ミリも変わらなくて

でもたぶん気を使ってか私の学校の話は聞いてこようとはしない

まぁ、毎日朝から大倉先生と蘭のツーショットを見ている私も言う気にはなれないんだけれど

丸「Aちゃんも仕事慣れてきたな」

『うん、自分でもそう思う』

丸「文化祭楽しみやわぁ

Aちゃんとこメイド喫茶やるんやっけ」

『男子だけね笑

女子は普通の格好だよ』

残念やわ、と困った顔をしながらふにゃふにゃ笑う

亮と章大はなかなか可愛いから見てあげて、と言うと、確かにヤスは可愛いかも、と本気で考え込んでいた