ミモザの花束を君へ(緑) 2 (ページ20)

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『‥‥っはぁ‥っ』

丸「あれ？どしたん。めっちゃ息切れてるけど

‥それにバイトまだまだじゃない？」

よく分からない気持ちを振り切りたくて

暑い中立ち止まることなく走って電車に乗って、また、お店まで走った

2駅なんてすぐについて電車の冷房では身体の熱は引かない

まとわりつく汗がさっきの寒気を消していってくれるようで

やっと現実に戻ってきたような感じがする

『‥‥ううん。バイト、早く来すぎちゃった‥‥』

お店のドアを開けると不思議そうな顔をしている丸ちゃんがいて

次の瞬間にはふわっと笑って

丸「今日始業式やもんな！学校早く終わっちゃって僕も暇やってん」

何気ない会話が始まる

さっきまで流れてた涙はもうかわいているけど

跡、残ってないかな

目、赤くなってないかな

いつもと同じ顔、できてるかな

‥‥今頃2人は、

丸「それで僕の友達が宿題写してるのバレて、僕まで怒られ‥た‥‥」

手を、繋いで

キス、して

丸「‥‥」

本意じゃないのは理解してるつもりだけど

比べちゃうの

丸「‥Aちゃん？」

どうして、章大に同じことをされた時には別れなかったのに

私の時は、すぐに結論を出すの

結局、蘭の方が良かったんでしょ

丸「泣いてちゃ分からへん‥」

黒い気持ちが

心を占める