ミモザの花束を君へ(緑) 2 (ページ16)

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丸「Aちゃん慣れた？」

昼過ぎ、特にお客さんのピークというものもなく店内には私たち以外の誰もいない

1時間に2人か3人来ればいいほうで

この店の経営が心配だしアルバイトなんか募集しなくてもって思う

『うん、何となくね』

丸「そかそか。なら良かった

ちゃんと夏休み終わってからも来るねんで？」

『わかってるよ笑』

丸ちゃんの笑い方は、どことなく章大と似ている気がする

人を絶対に嫌な気持ちにさせない笑顔と

伝わってくる優しさが

すごく似ている

違うのはテンションの高さとわかりやすさ

章大は陰から見守ってくれているような感じだけど

丸ちゃんは明るくてクラスの中心っぽい

丸「暇やねぇ」

『うん。ずっと思ってた』

ゆっくりと時間が流れる店内で

今日初めて会った丸ちゃんとたくさん会話をした

お互いのことを一日でこんなにも知れるのかと思うほど私たちは気が合った

それからも二日に一回はバイトに行き暇な店内で丸ちゃんとのおしゃべりを楽しむ

やっぱり蘭からの返信はなくて

無性に不安に襲われる

それでも大倉先生とは変わらないやりとりが続いているから

どこか安心していてた部分はあったのかもしれない

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＿＿＿＿＿九月に入っても太陽はまだまだ高くてじわじわとその残暑で私たちを苦しめていくようだった