Beautiful Moon 2nd (ページ24)

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興味はあるけどページ24

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興味はあるけど行ったことはない。そもそも家で熱いお風呂に入った後、ベランダに出て涼しい風に当たればそれっぽくなるのでは？その言葉が俺の炎を滾らせた。

「全然分かってないなぁ、Aは」

『そこまで言う？』

「言うよ。俺だからよかったけど翔太に言ったらブチ切れられてたよ？」

『サウナーって凶暴な人多いからなぁ……』

「俺は穏やかでしょ！？」

いつも“好き”を共有してくれるAに俺の“好き”を共有したい。そう思えば予約作業は苦にならなかった。

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『私サウナって大衆浴場のやつを想像してた……』

最初はそう思うだろう。俺も初めて来た時はカルチャーショックを受けた。

「完全個室なんだよ、ここ。男女一緒に入れるし俺ら以外誰も入ってこないし」

『へえー。じゃあ私達みたいな芸能の仕事やってても人目気にせず行けるってこと？』

「そういうこと」

Aは驚くくらい完全なビギナーでサウナで“ととのう”感覚を家のお風呂で代用できると考えている。

生粋のサウナーとして育てるにはこれ以上ないポテンシャルの彼女をサウナ仲間にしたい。そうすれば数少ないデート場所が増える。共通の趣味が増えたら今でも楽しい付き合いがもっと楽しくなる。

「まずは浴室で髪の毛と体洗おっか？」

『うん』

超有名なスポーツ選手や芸能人も訪れる会員制の高級サウナ。予約も必須だ。いつもは1人なのだけど、今日はAがいる。勉強も演技もAに手取り足取り教えてもらっていた俺がサウナを教える。Aに何かを教える機会が少ないから浮き足立っている。

「ちなみに俺が洗うこともできるけど」

『洗うだけで終わらなくなりそうだから今日はやめとくね？』

苦笑いしながらAは脱衣場に消えた。

俺そんなに信用されてない……？
自分の行動を振り返る。確かにサウナどころではなくなりそうだ。Aの判断は正しい。とはいえ時間制限があるのも事実で、タオルを巻けば一緒に入れるし少しは興奮も抑えられるだろう。

いや無理だ。俺がタオルを巻いてもあっちが巻いていない。むしろAが巻かなきゃ意味がない。
頭の中で下心が渦巻く。ここでおっぱじめられるわけはない。ゴムもないし絶対に無理だ。いや、でも……
下心と理性の狭間で葛藤しているうちにAはシャワーを終わらせて水着を着ていた。