【QK】ミモザの花言葉 vol.3【短編集】

無言の会話 gn × mn ページ9

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言side

今日は撮影日ということで大学帰りにオフィスに向かう。撮影の概要は聞いてるけど、どんな問題なんだろうな〜。

「お疲れ様でーす。」

ぱらぱらと返ってきた返事に会釈しながら空いている椅子を探す。お、偶然にも問ちゃんの目の前が空いている。問ちゃんはイヤホンして何かに集中していて気付いてないようだし…座っちゃお。

香盤表の通りにいけばあと十数分で僕が出る動画の撮影が始まる。でも…このオフィスの雰囲気を見るに、前の撮影が長引いていそう。企画書でも書いてようかな〜。

…あ、終わっちゃった。大学の空きコマでも進めてたから意外と早く書けたな。提出は時間を置いてもう一度確認してから、ということにして、今できることを考える。うーん、とりあえずコーヒーでも淹れよう。

「ん？」

なんかじーっと見つめられてるんですけど。目の前の兄に。あー、これはあれか、僕にもコーヒー淹れろってことか。問ちゃんの紙コップを指さして要るの？と目線で問いかければにこっと笑い返されて。…この笑顔に、僕は弱い。大人しく問ちゃんの紙コップを持って給湯室に向かう。


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