【QK】ミモザの花言葉 vol.3【短編集】

体調不良(HBD!) kwmr × ko ページ36

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河村side

仕事中に暇になった。いや、暇なわけがないんだけど、暇というか。次やるべきことのやる気がどうも起きないというか。で、仕事をするふりをしながら人間観察をしていて。

向かいの席の福良には早々にバレたようで呆れたように笑われ、隣の席のこうちゃんでも見ようと思ったがよく考えれば彼はまだ出勤してきていなかった。仕方がないので少し遠くの席の伊沢を見つめる。

「おはようございまーす。」

全くこちらに気付かない伊沢を見ながらぼーっとすること、数分。こうちゃんの声がした。その瞬間、やっと伊沢が動く。こうちゃんを華麗に二度見して、こう言ったのだ。

「こうちゃん誕生日おめでとう！今日の夜空けてあるよね？オフィスで誕生日パーティーするから！」

「おー！ありがとうございます、もちろん空けてありますよ。」

誕、生日…？はて、今日は何月何日だったか。目の前にある開きっぱなしのパソコンの右下を見てみれば、11月28日らしいということが分かった。あー、なるほど、こうちゃんの誕生日を4と7の和と積だなと思って覚えてるからなんとなく4月7日のイメージがあったんだ。

それはさておき、誕生日パーティーか。僕は聞いていなかったように思うけど、どこかで告知していたのだろうか。それとも、急に発表して参加できる人はしてね！のやつ？まぁ良いや、ちょうど暇だから参加しよう。そんなことより…。

こうちゃんの体調が気になる。ほんの少しだけ赤い顔、僅かにふらつく足元。まだ来たばかりだから、と言われれば納得できるけど、なんか違和感がある。


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