【QK】ミモザの花言葉 vol.3【短編集】

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数十分後。とむから連絡をもらった僕は、3階のレストランフロアにいた。

「あ！直井さん！こっちですー！」

ちょ、ぴょんぴょん跳ねるな。目立ってるから。

「夜ご飯、ここが良いです。」

「こんなとこで良いの？串かつ食べ放題とかにするかと思ってた。」

「えへ、問さんのケーキ食べたからあんまりお腹空いてないんです。あ、直井さん足りませんか？」

「いや、僕もケーキ食べたから大丈夫だけど…じゃあ、順番取ろうか。」

「もう取ってあります。あと2,3番で呼ばれるはずです。」

「おお、仕事が早いね。」

店の前の椅子に座って待つことにする。とむが選んだのは、オシャレな定食屋さんだった。ちょっと意外。健康志向なOLとかをターゲットにしてそうなお店だから。でも…美味しそう。

「2名様でお待ちのナオイ様ー！」

「はーい！」

あ、僕の名前で予約したのか、そっか。とてとてと効果音がつきそうな歩き方をするとむに続いて、お店に入った。

席に通されて、僕はお肉、とむは魚の定食をそれぞれ頼む。とむが言うにはここのひじきご飯が美味しいらしいから変更した。

「とむはこのお店よく来るの？」

「たまに来ますね〜。東京にもいくつかあるんですけどお店ごとに出してるメニューが違ったりして、楽しいんです。」

「へぇ…良いね。」

東大の周りにはご飯が美味しいお店がたくさんあって学食ではあまり食べないという勝手なイメージだけど、それはとむにも当てはまるらしい。確かにとむ、ゆったり散歩してお昼ご飯食べてそう。偏見。


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