スキ魔(1) ページ41
「そういえばアズくんとAちゃんはいつ出会ったの？」
クララのアルバムを見て、気になった入間が2人に聞く。
『いつだったっけ？』
「あれは確か…私が6歳の時…」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈
side アスモデウス
母に連れられて、
「今日はアリスちゃんのデビラムデビューよ!!アムちゃん張り切って気合い入れすぎちゃったわん♡」
ヒラヒラとした服を着せられ、朝から気分は最悪だった。
「今回のデビラムは、セレナちゃんのところのAちゃんって子も初参加らしいの！会場で会ったら仲良くしてあげてね♡」
「はあ…」
誰だか知らんが仲良くする気は毛頭ない。どうせそいつも、私に近寄りたがらないだろう…
会場に着いて早速そいつに出会したようだ。
「セレナちゃ〜ん♡お久しぶりね〜！」
「アムちゃん！何年ぶりかしら〜？」
どうやら昔からの知り合いらしい。
「アリスちゃん！挨拶は？」
「こんにちは」
「こんにちは！Aも挨拶しなさい？」
『……』
母親の後ろに隠れたまま出てくる様子がない。ほら、向こうも仲良くする気がないじゃないか。
「ごめんなさいねぇ、この子悪魔見知りで…」
「大丈夫よ♡そのうち慣れるわ！」
そいつは母親の後ろに隠れたまま、会場入りした。
デビューといっても特に何かする訳でもなく、ただ大人たちが踊っているところを眺めたり、他の貴族の子息・息女と交流したり…。来る意味があったのかと言えるほど退屈だ。
「お前ツノないのかよ」
「キバもないぞ！」
「しっぽもないんじゃない？」
「見せてみろよ！」
『……』
先程のAというやつが、同い年くらいの子供数人に周りを囲まれて何か言われている。母親はどこへ…
「セレナ様！私と一曲踊りませんか？」
「アムリリス様！今日もお綺麗ですね！」
うちの母と一緒に周りを囲まれ、ちやほやされていた…
「はぁ…全く…」
囲まれ方は同じでも、子供の方はたちが悪い。仕方なくそいつの背後から前に出ていき、囲っているやつらに言う。
「キサマら、寄ってたかって恥ずかしくないのか」
「アスモデウスだ！」
「ホンモノだ！」
「やべっ逃げるぞ!!」
私が声をかけるとすぐに散っていった。
「キサマも何か言い返したらどうだ？」
『……』
背後にいるそいつに言うがまた黙りだ。まあいい…ただの臆病者と仲良くする気なんてないのだから。ため息をつき、その場を離れようとした時だった─
スキ魔(2)へ続く
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 149人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リマ(プロフ) - 八つ橋さん» 幼少期編考えるの楽しかったです！夢主の兄との絡みもいつか書ければと思ってます！寒い日続きますね…八つ橋様も風邪をひかないようお気をつけ下さい！ (2023年2月23日 20時) (
レス) id: 7b3f301f92 (このIDを非表示/違反報告)
八つ橋 - こんばんは、幼少の二人が可愛らしいかったです。全力で夢主ちゃんのお兄ちゃんが邪魔してそうだなぁと思いました。最近寒いのでお身体にお気をつけて下さい。 (2023年2月22日 22時) (レス) id: ed846143d9 (このIDを非表示/違反報告)
リマ(プロフ) - 八つ橋さん» いつも読んでくださりありがとうございます！私がアズくんを書くと、中々素直になれなくて誰かしらの邪魔が入ってしまうという…笑 今後どうなるかお楽しみに…！ (2023年2月22日 20時) (レス) id: 7b3f301f92 (このIDを非表示/違反報告)
八つ橋 - こんばんは、素敵な夢小説に書いていただき誠にありがとうございます。アリス君やっと夢主ちゃんのことを誉められましたね。頑張ってと思いました。 (2023年2月21日 21時) (レス) @page45 id: ed846143d9 (このIDを非表示/違反報告)
リマ(プロフ) - 八つ橋さん» 見えづらい画像で申し訳ないですが、そう仰っていただけて嬉しいです！風邪ひかないよう気をつけます…！ (2023年2月16日 23時) (レス) id: 7b3f301f92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リマ | 作成日時：2023年1月28日 3時
