３２ ページ32
.
.
『じゃ、行きますか。』
シートベルトを締めながら和が言った。
A「お願いしまあす。」
『家どこらへん？』
A「うーん、ここ、どこ？」
『あー、まずそっからね。
じゃあナビに住所入れるから、言ってって。』
A「あ、はい。」
口で説明できる自信がなかったから、逆らわず言い慣れた住所をスラスラ口にしていく。
それと同時進行で和の指が手慣れたように動く。
A「えっ、近…」
住所を全部言い終えた後画面に映し出された家までの距離はわずか5分ほどだった。
歩いても15分位だ。
『案外近くにいたんだな、』
A「ほんとだ笑笑」
でも…これじゃあすぐバイバイだね。
『じゃあ行きますよ。』
そう言って和はアクセルを踏み込んだ。
.
.
.
車に知らない声のラジオの音が流れる。
あ…
A「ねぇ、そういえばさ、あの家に1人で暮らしてるの？」
今になって、ずっと気になってたことを聞いてみる。
『んーまあね、って言ってもあれは死んだじぃさんの家なんだけど。』
和がハンドルを握りながら器用に話す。
A「そうなんだ…」
だからあんなおっきい家だったわけか…
A「寂しくないの？？あんなおっきな家に1人…」
『なに？俺の心配してくれてんの？
じゃあAがきてよ。毎日。』
A「またそんな冗談言うー！
それは難しいけど…また遊びに行ってもいいの…？」
『冗談じゃないけど、。いつでもどーぞ。』
前を見つめながら真顔で言う和。
A「ふふ笑 うん。！」
和の冗談じゃないって言葉にドキッとしたけど、
なんだかこの前みたいにこれっきりじゃないんだって思ったらすごく嬉しくなった。
『はい、着いた。』
はや…
A「ありがとう！じゃあまたね。」
扉を開けて外に出る。
そのままマンションのエントランスの方へと走る。
一旦振り返って和に手を振る。
くいくいっ
ん…？
なにやら運転席の窓を開けて和が手招きしている。
なんだろうと思って車に近づき中を覗き込む。
A「なに？わすれものでも…っふ」
忘れもでもした？そう言おうと思ったの。
なのに、、なのに、。
言えなかった。
だって、和が私の頭を引き寄せて、いきなり唇を塞いだから。
.
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 635人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nara(プロフ) - ニノンさん» ありがとうございます。私も大好きです。これからもよろしくお願いします！ (2017年1月17日 11時) (
レス) id: a353d06ba1 (このIDを非表示/違反報告)
ニノン(プロフ) - はじめまして♪♪♪嵐が好きなので、これからも更新楽しみにしています(о´∀`о) (2017年1月16日 18時) (レス) id: 2c366f3f54 (このIDを非表示/違反報告)
nara(プロフ) - みぃこさん» みぃこさんありがとうございます(;_;)とってもうれしいです(;_;)頑張って更新してくのでこちらこそこれからもよろしくお願いします(;_;) (2017年1月11日 16時) (レス) id: a353d06ba1 (このIDを非表示/違反報告)
みぃこ(プロフ) - はじめまして☆これからも更新楽しみにします(^^) (2017年1月11日 13時) (レス) id: 22f30ee0ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：nara | 作成日時：2017年1月8日 22時
