不機嫌な彼を攻略するには

オレンジ髪の彼 ページ13

Asaid




お休みの日、友だちとご飯を食べに行った帰り道。

1人で夜歩いていると、遠くからでもわかる、その髪色。

オレンジ。

あれは…てつやさんだ。

てつやさんも1人で歩いているよう。




て「あれ…Aー！？」




プライベートだし、声かけて挨拶するべきかどうか迷っていると、周りの人も振り向くくらいの大声で私の名前を叫ばれた。




『ちょ、てつやさんっ。』


て「あー、やっぱりAだ！」


『しぃー！
もうっ、バレちゃいますよ。』


て「この頭で歩いてる時点で隠れる気ないから笑」


『…たしかに。』


て「そんなことより、何しとるん？」


『友だちとご飯食べてきた帰りです。』


て「おっ、俺今ちょうど暇でさ！
ちょっと付き合ってよ。」


『え？』


て「お店は任せて。」


『いや、あの…』




私の返事も聞かずに、てつやさんに連れられて近くのバーに来た。

どうやらマスターとは仲が良いようで、奥の個室に案内された。




『なんか…やっぱり有名人なんですね笑』


て「否定はできん！笑」


『あはは笑』


て「なんか、プライベートのA初めて見たからちょっと変な感じだわ笑」


『へ？なんか違います？笑』


て「いつも綺麗にまとめてる髪も下ろしてるし、服装も雰囲気違う気がする。
なんか、スキがあってかわいい。」


『仕事の時はちゃんとしないとって笑』




やっぱり女性慣れしてるだけあって、てつやさんは褒めるのが上手笑

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