Necklace. (ページ5)

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傘ページ5

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「ありがとうございました」

今日も最後のお客さんを見送りバイトが終わった。

もう既に22時を回っているからバイトでいるのなんて私くらい。

「店長ー、お先に失礼します！」

店長「お疲れ様～」

裏の出口から出て歩きだそうとすると雨が降っていた。

なんで雨降ってるの…天気予報では夜に雨降るなんて言ってなかったじゃん、…

折りたたみ傘も持ってないし

店に傘借りるのもあれだし

仕方ない… 急ぎ足で駅まで行けば大丈夫っしょと思って

何もささないで歩き出した。

店から駅は少し遠くてだんだんと雨が強くなった。

「もー、なんで」

雨に怒りながらすたすたとさっきよりも急ぎ足で向かった。

廉「なに雨に八つ当たりしてんねん」

聞き覚えのある声。

後ろを振り返ってみるとそこにはビニール傘をさした

廉だった。

「なんでいるの？」

廉「なんでいるのって、そりゃAの事待ってた以外に何があるん？」

「なんで…」

廉「んー、なんやろなぁ」

と廉はだるそうに話した。

廉「あ、そや。これ使え」

と廉がさしていた傘を私に差し出した。

「いや！いいよ。廉風邪ひいちゃうよ？」

廉「大丈夫。俺が雨で風邪引くより

Aが雨のせいで風邪引く方が俺は嫌や」

使いや？といい、私の手を取り

傘の持ち手に私の手を持っていった。

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