33.開久の頭 ページ4
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智司に伊藤が開久の仲間を集団でタコったと言えば、必ず報復に向かうことは容易に想像ができた。
仲間意識が高ぇからなぁ、智司はよぉ
わかってたぜ?
お前が仲間放っておけるはずねぇよ
さすがは開久の頭だぜ
先に出て行った智司の後をつければ、最初こそ開久の頭らしく、容赦なくボコボコにしてたってのに、伊藤と2人揃ってその場に座り込んでいた。
「何やってんだよ、智司〜。ちょっとシャレになんねえぜ?こんなハエ相手に開久の頭が
「手ぇ出すな、相良!」
「そうはいかねえよ。こいつが二度とつっぱれんように、きっちりカタにハメとこうぜ」
「出しゃばんな、相良。今、面白がってんとこだ!消えろ」
「お前が楽しむのは勝手だがな、うちは腕力だけでテッペン立ってんだよ。ナメられたら、智司…おめぇのせいだぜ?」
智司の取り巻きどもが突っかかってきたが、智司が仲間よりも伊藤を庇ったことでその場の空気が一変した。
俺としては全てが上手くいき、口角が上がる。
あーあ。言っちまったなぁ。
まんまと策にハマってくれちゃって…
これでお前は終わりだぜ?
「…だそうだぜ みんな!うちの仲間は信じらんねえとよ〜。ヘッヘッ…智司、頭として言っちゃいけねえセリフだったんじゃねえか?」
「そうだな。俺は降りる。次の頭はてめぇがやれ」
「ありがとうございます。期待に添える頭になりますよ」
「もう用は済んだろ。消えろ」
「そうはいかねえ。伊藤を預かる」
「こいつは俺の最後の命令だ。伊藤に手ぇ出すな」
「もう命令は聞けねえよ」
「じゃあ…ふぅ…頼むよ…相良」
「頼むことなんかねえぞ!智司!!うっ…相良、お前に1つ聞きたいことがある」
「いいぜ?特別に答えてやんよ」
「…Aちゃんとマジで別れたのか?」
伊藤の問いかけに勢いで発しそうになった否定の言葉を飲み込んだ。
耐えるように握りしめた拳が痛い…。
「ああ」
「Aちゃんのこと、好きだったんじゃねぇのかよ!?」
「俺とAがどうなったかなんてお前には関係ねぇだろうが。それとも俺が別れたら早川京子から、Aに乗り換えでもするんですかぁ?」
「ちげーよ!俺じゃあ…っ。Aちゃん、すげぇお前のこと好きだったんだぜ?それなのに…」
「…んなこと俺が一番知ってるに決まってんだろ」
「えっ…」
下っ端どもに伊藤と智司を任せ、俺はその場を後にした。
まだここで終わるわけにはいかねぇんだよ。
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一匹狼の飼い主(プロフ) - はじめまして。コメント失礼します。「相良くんと高嶺の彼女3」の続きが気になります。続く(更新停止中)になっていますが、続きを書く予定はありますでしょうか。もし、続きを書く予定がございましたら続きを書いていただきたいです。 返信コメントお待ちしております。 (3月8日 11時) (レス) @page4 id: e826236d07 (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - 続きまってます (2021年4月8日 20時) (レス) id: ae85f35caa (このIDを非表示/違反報告)
anier017(プロフ) - はじめまして。たまたま見つけて一気に読んでしまいました。続きが気になってます、、!!お忙しいと思いますが、続き書かれる機会があればぜひ読みたいです^^ (2020年8月14日 3時) (レス) id: a030ce827e (このIDを非表示/違反報告)
さきもり - これから2人がどうなっていくのかめちゃめちゃ気になります!続き待ってます ; ; (2020年8月2日 0時) (レス) id: cefd911627 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 続きめっちゃ読みたいです!!応援するしてます!! (2020年2月25日 8時) (レス) id: 4aa243f549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未亜 | 作成日時:2019年7月2日 0時