相良くんと高嶺の彼女

6-1.おつかい ページ9

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ー「Aちゃん、お醤油切れちゃって買ってきてくれない？」ー



お母さんに頼まれ、近くのコンビニに向かう道で、ちょうど帰宅してきた相良くんと出くわした。
最近は朝早く出ることが多かったから、相良くんと顔を合わせるのはこの間朝以来のことで…

今日は私から声かけてみようかな…。



『こんばんは』


「今からどっか行くのかよ？」


『おつかい頼まれちゃって。そこのコンビニまで』


「ふーん。じゃあな」



前より相良くんが冷たく感じるのは気のせい…？
仲良くなれたと思ったんだけどな。

少し寂しさを感じながら、相良くんと逆方向に歩き出そうとして、私はその足を止めた。
コンビニの店前を占領するツッパリ集団が、入店しようとする人を脅している光景が目に入る。

ああゆうの嫌だなぁ…
ちょっと歩くけど違うところに行こう。

方向転換しようと振り返ると、そこには何故か相良くんがいて…



「俺もコンビニに用あったわ」



そう言って私の腕を掴んだ相良くんによって、コンビニの中へと押し込まれる。



『相良くんは入らないの？』


「あー…買うもん忘れたからいい。Aは行ってこいよ」



せっかく戻ってきたのに…
変な相良くん。

買い物を終えてコンビニを出ると、さっきの集団がそこら中に倒れていて…
私に気づいた相良くんが近寄ってくる。



「もう終わったのか。思ってたより早ぇな」


『この人たちどうしたの…？』


「さぁ？疲れて寝てんじゃねーの？帰ろーぜ」



もしかして…
待っててくれたのかな？



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