相良くんと高嶺の彼女

14-1.過保護な相良くん ページ28

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朝、溜まり場で下っ端から、東京から来た奴等にやられたって報告を受けた。



「東京に戻ればいいって言ってたのか？」


「はいっ」


「おいおい、なんだぁ？なにが目的だ？」


「東京もんだろうが、なんだろうがこの開久が喧嘩売られたからにはぶっ殺すしかねぇな」



警察に気遣ってた智司も、ようやく動く気になったらしい。

いいねぇ
久々に暴れられそうだねぇ



「ソイツらの特徴は？」


「人数は4人で、軟高のAAを連れてました」


「は？何でAが？」


「わかりません。無理やり連れてかれてる感じでしたけど…」


「それでお前、アイツのこと置いてきたの？」


「えっ」


「Aが連れてかれるのをただ黙って見てたのかって聞いてんだろーがよ」



俺らが喧嘩売られんのなんて日常茶飯事で…
だけど、Aは違う
Aが人に恨みを買うなんて思えねぇし、連れてかれるなんて悪い想像しかできねぇ

Aを連れてった見えない相手にイラついて、アイツを置いて逃げ帰ってきた下っ端に怒りが込み上げて、守ってやれなかった自分が許せなかった。
入り混じった感情のままにAを置いてきた下っ端を殴り続ける俺を智司が止める。



「邪魔すんなよ、智司。俺はコイツに教育してやってんだぜ？」


「ソイツ締めるより、その女捜す方が先だろ」


「ちっ…」


「今すぐ、東京もんとAって女を連れてこい。女の方には傷一つつけるな」



智司の命令で下っ端共が、次々に溜まり場から出て行く。



「Aってのが、こないだ言ってた女か？」


「ああ」


「開久総動員してんだ。すぐ見つかんだろ」


「…二度と東京に戻れねぇ体にしてやるぜ」



三橋と伊藤をやれなくて、ちょうど訛ってたところだ
遊び半分でちょっかい出したこと後悔させてやんよ

下っ端供の後を追うように、俺と智司もその場を後にした。



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