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真一郎だけがバイトの日、いつものように玄関で出迎えれば、帰ってきた彼は明らかに機嫌が悪い。
そんな彼の後ろには見たことのない背の高い男性がいた。
「ただいま」
『お、かえり…お客さん？』
「瞳ちゃんのお父さん」
『なんで瞳ちゃんのお父さんが？』
「瞳ちゃんが居なくなったって」
『えっ』
「それでうちに探しにきたらしい」
「その人は…？」
「僕の彼女ですけど」
「瞳以外にも女が？」
「彼女に勘違いされるような言い方やめてもらえますか？…家の中、探すんでしょ」
真一郎に肩を抱かれて、ソファーに座らされる。
瞳ちゃんのお父さんはベランダやクローゼット、部屋中を見て回っていた。
「納得してもらえました？」
「どこか別の場所に隠してるんじゃ」
「いや、何のために？だいたい帝東建設ってなんなんですか？」
真一郎の言葉に心臓が跳ねる。
"帝東建設"
どうしてその名前が…？
瞳ちゃんのお父さんの顔に見覚えなんてなくて、うちの会社と直接関わりがあったとは思えないけど…。
「確かに瞳ちゃんと会う約束はしました。でも、約束してた夕方5時、彼女は来なかった。連絡してみても反応なし。それっきりです」
「瞳がどこにいるかは
「知るわけないでしょ。連絡も取れないのに」
「じゃあ、なんでさっき逃げた？後ろめたいことがないなら」
「あんな風に待ち伏せされたらビビるでしょ、普通。その上家までついてきて警察呼ぶとか脅すし」
「それはすまなかった。申し訳ない」
「最悪だよな。瞳ちゃんが嫌がるはずだ」
真一郎は瞳ちゃんのお父さんに瞳ちゃんがバイオリンを辞めたがっていたこと、お父さんとの関係に悩んでいたことを話した。
「娘のことは何でも知ってる、なんて言えること自体何にも知らないってことだよな」
話を聞いた瞳ちゃんのお父さんが帰っていく後ろ姿は、ここに来た時よりもひどく小さく見えた。
『真一郎、ちょっと言い過ぎ』
「瞳ちゃんを本当に探したいなら、現実を知ってる方がいい。あの人、何も知らないみたいだったし、俺が言ったのは全部本当のことだから」
『だからって…』
「何でAがアイツの肩持つの？」
『別にそうゆうつもりじゃないけど』
「じゃあ、この話はもう終わり」
『…私、ちょっと出てくる』
「A！？」
真一郎が呼び止めるのを無視して、私は瞳ちゃんのお父さんの後を追いかけた。
彼にどうしても確かめなきゃいけないことがあったから。
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ポル(プロフ) - すごくおもしろいです！続きを楽しみにしています！ (2020年7月11日 16時) (
レス) id: e5a0f78b99 (このIDを非表示/違反報告)
未亜(プロフ) - ゆーうさん» ゆーうさん、コメントありがとうございます！すごく好き…嬉しいです^ ^！！書き上げられるよう頑張りますね！ (2020年7月1日 22時) (レス) id: 6167177232 (このIDを非表示/違反報告)
未亜(プロフ) - ちーさん» ちーさん、いつもありがとうございます！ (2020年7月1日 22時) (レス) id: 6167177232 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーう(プロフ) - すごく好きなので最後まで応援してます！！ (2020年6月20日 0時) (レス) id: a3dde4f075 (このIDを非表示/違反報告)
ちー - ゆっくりでもいいので頑張ってください！！ (2020年6月19日 6時) (レス) id: ef1b84f95d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未亜 | 作成日時：2020年4月28日 19時
