第1話 ページ2
道枝先輩に最後に会ったのは、入学式の事だった。
高校受験に失敗し、遠く離れた仲のいい友達もいないような私立学校に通うことになった私は、不安ばかりを抱えて入学式に赴いた。
名簿を確認して指定された2組のクラスへ行くと、何故かもうすでにいくつか、グループが出来てしまっている。
私は特段コミュニケーション能力が高いわけでもなければ、低いわけでもない…と思うが、何となく高いテンションについていけず、ひとり席に座った。
『ねぇ、この学校ってさ…』
『そうそう！あの、ジャニーズの！』
ジャニーズ…？
隣にいる女子3人グループの会話が聞こえてきた。
『私テレビで見たことあるー！』
『やっぱり生の方がかっこいいんかなー？』
ただのジャニーズの世間話か。そう流そうとした時、教室の廊下側にいる女子から黄色い歓声があがった。
「なに…」
歓声が上がった方を見て、私は息を飲んだ。
道「1年2組、廊下に整列してください」
「道枝、駿佑…」
私はぽつりと彼の名前を呼ぶ。
特別ジャニーズに興味があったわけでもないし、テレビをよく見る方でもない。
ただ中学の時の友達が、よく話をしていた。
…なにわ男子の、道枝駿佑。
それが、私と道枝先輩の出会いだった。
そこから私が道枝先輩に惹かれるのは簡単だった。
自分でも単純だとは思うが…3年生の輪の中で、キラキラ輝いてる笑顔の道枝先輩が、どうしても脳裏から離れなくて。
勝手に目で追って楽しんでるだけだったけど、
きっと、好きだったんだと思う。
…まぁその淡い気持ちはさっき、最悪の形で崩れ去ってしまったのだけれど。
私はひとつ溜め息をつく。物思いに耽っていたら、今やってる古典の授業の板書がかなり進んでいた。
慌ててノートを取りながら、再び思い出す。
道枝先輩はある時を境に、学校にパタリと来なくなった。
ドラマの撮影なんじゃないかとか、仕事に専念するために学校を辞めるんじゃないかとか、さまざまな憶測と噂が校内を駆け回った。
そして約3ヶ月ぶりに姿を現したのが、…今日。
あの怖い態度は私にだけなのか、あるいは…あの3年生の輪の中にいてもそうなのか。
3ヶ月前はもっと柔らかい雰囲気だったのに…。
その3ヶ月間の間に、何があったのだろう。
…いや、考えてもしょうがない。私は彼に”拒絶”されたも同然なのだから。
さっきの事を思い出してまた胸が痛くなってきた頃、授業終了のチャイムが響いた。
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みみみみみ(プロフ) - 梅原裕さん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます…😭😭読んでくださりありがとうございました！！ (2022年11月15日 20時) (
レス) id: 6d4045960a (このIDを非表示/違反報告)
梅原裕(プロフ) - 完結おめでとうございます✨最高すぎますよ！！！これは何回でも読める！！ (2022年11月15日 15時) (レス) @page29 id: 0d3bb14795 (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - みちなが信者さん» 良かったです😭非常に嬉しいお言葉ありがとうございます😊ぜひまた新しいものが出たら読んでいただけると嬉しいです💘 (2022年10月22日 22時) (レス) id: 9e81ad151e (このIDを非表示/違反報告)
みちなが信者 - 完結おめでとうございます🎉毎日楽しみに見させてもらってました😊また、新しい作品がでたら見させていただきます🙏素敵な作品ありがとうございました❗️ (2022年10月22日 18時) (レス) @page29 id: 9b1daafc8e (このIDを非表示/違反報告)
みみみみみ(プロフ) - みちなが信者さん» わああ今気づきました！教えてくださってありがとうございます！修正いたしました！😊 (2022年10月7日 19時) (レス) id: 26ad081759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみみみみ | 作成日時：2022年9月28日 18時
