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「蓮！」
クリスマスの3週間近く前。
「康二くん！どうしたの？」
「指輪買いに来てん」
Aの彼氏の向井康二。
「クリスマスプレゼント？」
康二くんがにやーってへらへらーって笑う。
「プロポーズすんねん」
ついにこの日が来たか……
Aが嫁に行く……
「指輪のサイズは？」
「分からんねんな…蓮知らん？」
無計画すぎない？(笑)
「蓮なら知っとるかな思って。」
「俺が知らなかったらどうするつもりだったんだよ(笑)」
「そんなことない思ったもん。
どんなんがえぇかな？」
「一生ものだから…」
真剣な目で選ぶ康二くん。
本気……なんだな……
「クリスマスになぁプロポーズしよう思って」
「康二くんにしては普通じゃん」
「演出をこだわんねん」
初めて紹介されたとき、ようやく気付いた。
俺はAの恋人にはなれない。
幼なじみの枠からは抜け出せない。
それでもいい。
近くにいれたらそれでいいって思ってたけど…
その近くにすらもういれなくなる。
でも…
康二くんの真剣な目見てたら、これがあいつにとって1番幸せなんだろうなって実感させられる。
幼なじみの門出、祝ってあげないと。
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作者名：すず | 作成日時：2019年11月24日 21時
