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なんとか教室に戻ってやっと落ち着く事が出来た。
少し休憩してから帰ろうと思って机に突っ伏していたら、ドアが空いた。
｢あ、まだ居た。大丈夫？｣
顔を上げるとさっきと同じような顔をした井上くんが居た。
｢もう大丈夫。あの、ありがとう｣
｢ん。｣
｢重かったでしょ？大丈夫だった？｣
｢全然大丈夫！俺結構力あるからね？｣
そう言ってドヤ顔をした井上くんに少し驚いてしまった。失礼だが、その見た目からはとても力があるようには見えない。
｢あ、意外って顔したー。｣
｢え、いや別に…｣
｢ははは！絶対嘘！目泳ぎすぎ！｣
｢え、泳いでた？｣
｢うっそー。｣
｢なんだよ！｣
｢あはは！猪狩って結構面白いね〜。｣
｢んー、そう？｣
｢うん。もっと早く話しかければよかった！｣
｢ありがとう、、｣
｢これから仲良くしてよ。｣
｢え、あ、俺でよければ…。｣
｢なんだよそれ！猪狩がいいんだって。｣
｢ありがと。よろしく。｣
｢ん。体調は？ほんとに大丈夫？｣
｢うん。ごめんね。助かった。｣
｢いや。全然いいんだけど。猪狩って体強くない方？｣
｢あー、うん。まぁ。｣
｢ふぅん。｣
｢ふは、意外って顔してる。｣
｢まぁ意外だね。なんか、見た目と反対な感じ。｣
｢井上くんもだよ。｣
｢うるせぇ。てか、井上くんって何？！他人行儀！｣
｢えー、じゃあ、瑞稀くん？｣
｢んー。まぁ許す。｣
｢許された。笑｣
初めて言葉を交わしてから1時間。俺たちはお互いに本心をさらけ出せる関係になっていた。
誰かとこんなに笑うのは久しぶりで、時が経つのが驚くほど早かった。
続く (更新停止中)
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作者名：み | 作成日時：2021年2月22日 23時
