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「Aちゃん、着いたよ」
「…ん」
体を揺さぶられて目が覚めた。
パッチリと目を開けると、視線の先にあるのはコチラを笑顔で見守るタクシーの運転手さん。
顔に"カップルっていいですね！"みたいなのが書いてある。気がする。
そんな眼差し。
「お、お金…！」
「僕が払ったよ」
「え！」
「あ、ありがとうございました」
雅紀くんの方をバッと勢いよく見るけど、それを彼は綺麗にスルーして運転手さんにお礼を言う。
「ほら、行こ」って先に降りた雅紀くんが手を差し出してくれた。
その手を握る。
私も運転手さんにお辞儀をすると、その人は手を振り返してくれた。
「何円だった？」
「え、いいよ。そんなの」
「だめだよ！」
「ダメじゃない！」
「う…じゃあせめて割り勘させて…」
「ダメ」
「なんで！」
「女のコに払わすのはプライドが許さないからダメなの」
そうだ、雅紀くんはそういう人だった。
くそう。
私は寝ずに雅紀くんに寝てもらえばよかった。
という、ちょっとした後悔。
仕方無く諦めて、マンションの中に入るとエレベーターのボタンを押す。
すぐにエレベーターが来て、23階まで上った。
「ここだよ」
「お邪魔しまーす」
トテトテと部屋の中に入っていく雅紀くん。
歩き方がものすごく可愛い。
「喉乾いたなぁ」って雅紀くんが呟いたから、「手洗ったらお茶入れるね！」って洗面所の方に駆けた。
× × × × × ×
ゴロゴロ。
カーペットの上でふたりしてゴロゴロ。
暫く寝転がっていたけど
雅紀くんが起き上がって床に座ると「こっちおいで」って私を手招きした。
雅紀くんの膝の上に頭を乗せて寝転がる。
ツンツン、って頬をつつかれた。
そのまま指で優しく撫でられて。
「…あれ」
「ん？」
「これ…」
「え、あぁ」
雅紀くんが私の耳を見てびっくりした表情。
「ピアス、開けたの？」
「うん。ちょっと前に開けた」
「そうなんだ」
笑った雅紀くんの耳にも、ピアスの穴。
あのね。
ピアス開けたの、雅紀くんとお揃いにしたかったからだよ…なんて言ったら、引かれるかな。
「あ、プレゼント！」
「え。今？」
「持ってくる！」
自分の部屋からクリスマスプレゼントに、って買ったヤツを取っ掴んでリビングに戻る。
「これ、雅紀くんに似合うかなって思って」
店に行ったとき、ふと目に付いたピアス。
雅紀くんに似合いそう！って思って買った。
「ふふ、ありがと」
くしゃ、って雅紀くんが笑った。
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麗歌(｀･3･´)(プロフ) - あんみつさん» 聞きました!!すごい良かったです!!特に「恋は愛を呼ぶ」ってところが気に入りました♪ (2017年12月31日 11時) (
レス) id: 7352e2513b (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - ゆかりさん» 楽しく書かせてもらったお話を、良かったと言っていただけて凄く嬉しいです( ；∀；)ありがとうございます！ (2017年12月30日 12時) (レス) id: 20e1b06e4d (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - 葵海さん» 全部読んでくださってありがとうございます！ヾ(*´∀｀*)ﾉわーん、二宮さんのお話楽しんでいただけてよかったです…！！ (2017年12月30日 12時) (レス) id: 20e1b06e4d (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - 嵐loveさん» 前の短編集のときも全話読んでくださってましたよね！今回もありがとうございますヾ(*´∀｀*)ﾉ翔くんのお話は一番展開に悩んで出来上がった作品で…、一番好きと言っていただけて嬉しいです！それぞれのお話の感想、ありがとうございます( ；∀；)！ (2017年12月30日 12時) (レス) id: 20e1b06e4d (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - 麗歌(｀･3･´)さん» ありがとうございます！翔くんのお話はなかなか進まなくて、凄く考えて書かせていただいたので、めちゃくちゃ嬉しいです( ；∀；)もし良ければ、是非イメージソングの方もチラッと聴いてみてくださいませ…！！ (2017年12月30日 12時) (レス) id: 20e1b06e4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんみつ
| 作成日時：2017年12月23日 13時
