第八話 ページ11
≪創真side≫
試験会場が"3キロ先"って、どういうことだよっ・・・・・・!
職員室的な所で言われたことを振り返りながら、俺は指示された道を歩いていた。
へっ……、金払って料理習うなんてアホらしー……――
「――創真さん」
うおッッ!? ビビった……!
横から突然の男の人の声に足を止める。この声は……
「“創真”!?」
フランの弾んだ声が後部座席から聞こえてきた。
「!? ぉおッ! 晴人さん! フランも!」
何か、久し振りだな……。
フランの執事の晴人さんが後部座席のドアを開けると、中から“黒髪”を揺らしてフランが出て来た……――あれ?
「こんにちは! 創真!」
「よお! フラ、ン……」
「?」
通りすがる人まで目を奪われる“黒色”の髪――それがフランの特徴だった。けど、今は違う――
「創真?」
「ぁっ、あーいや……その髪、どうしたんだ?」
手で首の裏を擦って、フランから視線をずらす。
フランは自分の桃色の髪に触れると、言った。
「……これは、染めたんです。春っぽくしてみました」
「そっか……」
透き通るのではないかと思うぐらい明度の高い“桃色”の髪が、風によって靡いている。まるで、桜の花弁が舞っているみたいで、俺は見入っちまった。
「変、ですか……?」
「いやッ全然! スゲー似合ってる!!」
俺は無意識に、フランの頭を撫でていた。
「ッ……/// ありがとうございます」
恥ずかしいのか頬を少し赤くし、俯く。
そんなフランが、とても愛おしく思えたのは、誰にも内緒だけどな!
「晴人――私はこのまま創真と学園に向かうので、貴方は屋敷に戻ってください」
「かしこまりました。何かありましたらご連絡ください」
「はい」
すると、晴人さんは俺の方を向き
「創真さん、フラン様をお願いします」
と軽く頭を下げて言った。
「はい!」
俺がはっきり返事をすると、満足だというようにクスッと笑い「失礼します」と一礼して車に乗り込んでいった。
やっぱ、晴人さんって良い人だよな〜。あーでも、何でも見透かされてる気もするから、あんま長い時間一緒にはいたくねーわ(笑)
――俺とフランは並んで歩き出した。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (11月30日 16時) (レス) @page28 id: de2c41cb59 (このIDを非表示/違反報告)
プリン(プロフ) - 遅くなってすみません(>_<) 白桜姫さん! ありがとうございます!! 更新再スタートさせようと思いますので、これからもよろしくお願いますッ(^^) (2019年1月6日 11時) (レス) id: 024f204e7f (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 続きが見たい。お願いします(´・ω・`) (2018年12月16日 5時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)
プリン(プロフ) - ありがとうございますッ(≧▽≦)!! ご期待に応えられるように頑張ります!!! (2018年5月6日 8時) (レス) id: a29d263bfb (このIDを非表示/違反報告)
花 - お話の続きを楽しみにしてます(^○^) (2018年5月4日 22時) (レス) id: 85f6f855e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:プリン x他1人 | 作成日時:2018年3月13日 6時