花 - SEVENTEEN (ページ16)

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10 - 1 woozi ページ16

WZ side

WZ「辞めようとしてる？」

『あー、ばれた？』

WZ「なんで」

『もうお腹いっぱいなの』

少しずつ事務所にあった彼女の私物が減っていき、チラッと社長から新しいボイストレーナーの話を聞いたことで確信した。

彼女は、今までの経験を俺にさらけ出してくれた。

WZ「あいつらはもういいの？」

『だから言ったじゃん。お腹いっぱいって。』

WZ「ほんと、この女のどこがいいのかわからん。」

彼女が辞めるという話を聞いて彼らはどう思うだろう。狂ってしまうか。

それが一番不安だった。

感情を彼女に預けているメンバーが少なからずいる。崩れてしまったらどうしようという気持ちが出てくる。

『ウジには、いっぱいネタをあげたよ』

WZ「....は？」

『ウジは経験する必要はないよ。私が代わりにやってあげる。』

WZ「お前、俺に毎回話してたのって....」

彼女だけは俺が作曲に行き詰まっていたのを知っていた。だから、彼女の話は毎回刺激になり、作曲もより進むようになった。

ほんとにこの人は....

WZ「このままあいつらとは会わずに別れるのか？」

『その方がいいと思って。』

WZ「じゃあ俺から言っておくよ。」

『ウジ、最後までありがとう。』

WZ「俺は何も....」

『隣にいてくれただけで嬉しかった』

たまにする彼女の悲しそうな顔。
これはあいつらにも見せてるのか。

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