あなたは既婚者 （ 完結 ）

（５）お酒の日 ページ5

Aside







野村「行こうか」








野村さんが着替え終わって、一緒に居酒屋に向かった。








野村「で、なんでアツさんのことが好きになったの？」


『私のことを素敵だって言ってくれたんです』


野村「そんだけ？」


『私にとっては大切なことなんですっ！仕事とかで疲れてる顔してたのに、そんな顔まで褒めてくれて....単純にいいなって思ったんです』









話が切れるたびに、お酒を一口ずつ口に含む。

顔が熱くなってきたぁ....
あまり飲まないようにしよ。









野村「あのさ、敬語やめて」


『でも、私年下ですよ？』


野村「距離感じる」


『実際距離があるから、別にいいじゃないですか』


野村「嫌なの〜」


『敬語とるの、すぐは無理ですよ』


野村「ちょっとずつでいいから」


『頑張ってみますね』









野村さんは微笑んだ。

笑った顔は、ちょっとかわいいかも。









野村「お酒無くなったね」


『そうですね』


野村「また敬語になってるけど」


『ご、ごめんっ！』


野村「まあ、いいや。
もう一杯頼む？」


『今日は、あんまり飲まない』


野村「なんで？明日仕事？」


『明日は休みだよ』


野村「じゃあ飲みなよ」








メニューを見つめる野村さん。








野村「あっ、俺に何かされるかもって思ってる？」


『べ、別に...』









それは...ちょっと思ったけど....

少しでも私に好意を寄せてくれてる人だし。








野村「大丈夫だよ。Aちゃんが嫌がるようなこととかしたくないし」


『もう何回もしてるじゃん』


野村「あれは別」


『別ってなに...』


野村「で、何飲む？」


『...レモンサワー』


野村「おっけー」







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