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「銃を構える、撃つ、でも弾は出ない」
ジロちゃんがそういいながら、私に手で作った銃を向け、人差し指で引き金を引く真似をする。
「相手はびっくり。息子さんもびっくり」
びっくり、と言いながらわぁ、と手を広げる私とジロちゃん。びっくりして、それから、晴至さんは唯一の武器である拳銃が使えないから……、
「ん？ それから……ヤバい！ めちゃめちゃヤバい！」
「大ピンチだよ！！ ヤバい！！」
ヤバいヤバいと言いながら人差し指を向け合う私とジロちゃんの隣、カイ君がはぁ……とため息をつく。
「犯人は人の命を何とも思ってない連中です。すぐに息子さんを保護しないと殺されます！」
そう言ってカイ君が弾かれたように写真の束を探し出す。
「なるほどなるほど……なるほど」
柳田警部補も１人頷くと忙しなく写真をあさり始めた。私も慌ててさっきまで探していた場所に戻る。
「おい！ 突っ立ってねぇで手伝え！ ほら！」
「はい！」
１人考え込んでいたジロちゃんに柳田警部補がそう促す。ジロちゃんも慌てて写真を捲り始めて、「……でも、何を探してるんですか？」
「え？ ……だから、復讐に向かったってことは息子さんは既に犯人の居場所を割り出してるってことだろ？ それが分かるものを探せって言ってんだよ」
「はい」
柳田警部補がジロちゃんにそう説明する。なるほど！ と納得した表情を浮かべたジロちゃんは、ガサガサと紙をかき分けだした。
「そうだよな？ 本間」
「そうです」
カイ君が頷いて、違う場所を探し始める。写真はどれも犯人のSNSアカウントの画面で、ほとんどが遊んでるものばかり。何を見て場所を突き止めたんだろう……。
「あった、これだ」
柳田警部補がそう言って１枚の紙を取り出した。覗き込むと、『浦金ビル』というビルの地図。赤いペンでバツ印が打ってある。
「よし、お前ら交番戻っとけ。あとは任せろ」
柳田警部補はそう言うとパタパタと廊下を走って行った。
これで間に合う……のかな。
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弥生(プロフ) - 三神奈津美さん» いつも読んでくださりありがとうございます( ´ ▽ ` )ﾉガードわんこもつけ麺も可愛かったですよね(^^)そんなこと言われちゃうと書いちゃいます…8話では難しそうなので9、10話のどこかにねじ込もうかな。これからもお付き合いください( ´ ▽ ` )ﾉ (2020年8月26日 0時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
三神奈津美(プロフ) - いつも拝見させて頂いています。私も"ガードわんこ"好きなので、ぜひ弥生さんの作品の中でも見たいです！ (2020年8月25日 14時) (レス) id: 7b45036589 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生 | 作成日時：2020年8月14日 17時
